アーカイブ

2008 年 11 月 1 日 のアーカイブ

大阪のまち歩き支援へ推進連絡協議会が発足(観光経済新聞社 第2490号 2008年11月1日発行)

2008 年 11 月 1 日 Comments off

観光経済新聞社に「大阪あそ歩’08秋」のことが掲載されました。

http://www.kankoukeizai-shinbun.co.jp/backnumber/08/11_01/chiiki_kanko.html 

大阪市と大阪商工会議所、大阪観光コンベンション協会、水都大阪2009実行委員会はこのほど、「大阪コミュニティ・ツーリズム推進連絡協議会」を発足した。市民自らがガイドとなり来訪者と交流しながらまちを紹介する「まちあるき」の取り組みを支援するほか、地域に密着したさまざまな観光資源や魅力の情報を広く発信していく。

 会長は大阪観光コンベンション協会理事の長藤一博氏。総合プロデューサーとして大阪府立大特別教授で、建築史、都市文化論を専攻し大阪の都市計画やまちづくりにも深く関わる橋爪紳也氏、チーフプロデューサーにフリーのイベントプロデューサー茶谷幸治氏、アシスタントプロデューサーにフリーライターの陸奥賢氏を迎えた。

 発足記念事業として「大阪あそ歩(ぼ)08′秋」を開催。11月11日には大阪物語りシリーズとして「心中天網島〜紙治と小春のこの日」、13日は大阪食い倒れ料亭、料理店を楽しむシリーズとして「高麗橋吉兆(本吉兆)」での食事会などを実施する。今後、春と秋の2回程度「大阪あそ歩キャンペーン」を展開。

 協議会では市民と来訪者の交流を拡大することで、地域の人々の地元に対する認識と愛着を深めるとともに、観光振興に寄与し、地域経済の活性化につなげる。具体的には、市民ガイドボランティアグループと連携し、旅行業者への売り込みや協賛の確保などの対外的な交渉、インターネットやチラシを使った情報発信などを行う方針だ。


カテゴリー: 雑感 タグ:

西高野街道

2008 年 11 月 1 日 Comments off

堺市、大阪狭山市、河内長野市の3市の共同プロジェクトで、来年春頃に「西高野街道」(堺~大阪狭山~河内長野~和歌山県橋本~高野山)をテーマにしたガイドブックを発行します。今年の春から西高野街道について、あれやこれやと文献を調べたり、実際に街道を歩いて、現地調査などを行い、いま校正段階まで来ているのですが、この西高野街道が深いといいますか、じつに面白いんですわ。

大阪というのは古くから街道が発達した都市で、例えば竹内街道(堺~松原~羽曳野~太子~竹内峠~奈良・飛鳥)というのは、推古21年(西暦613年)に作られた「日本最古の国道」といわれています。「国道」「官道」であるだけに、歩いてみると道が「まっすぐ」であることに気づかされます。港(堺)と都(飛鳥)を結ぶ官製道路なんで、合理的で直線的なんですな。

西高野街道は、いつ頃できたのかは定かではないのですが、くねくねと曲がっていますし、細道、坂道、脇道、鉤字、三叉路、分岐点などが非常に多い。高野山という山岳宗教があって、それに向かって周辺の人々が散り散りに歩き出した道ですので、お決まりのコースというのは実はないんです(そのおかげで地図作りが大変なんですが)。民衆が作り上げた道というのが歩いてみれば、よくわかります。

また面白いのが、高野山への道だから真言密教の道というわけではなく、いろんな宗教が入り乱れて混在としています。聖徳太子、行基菩薩ゆかりの地や、「太神宮」という現地在住の方のみに信仰されている神さま、安倍清明の辻、北斗七星を信仰する妙見さん、無数のお地蔵さんやお稲荷さんなど、弘法大師以前のお寺や神社が無数に存在していて、何がなにやらさっぱりわからない。はては人魚のミイラなんて奇怪なご神体にも出会いました。
http://mutsu-satoshi.com/2008/10/30/

この西光寺というのは、和歌山県橋本市の山間にあります。山間から見渡せば、遠くに紀ノ川が見えますが、人魚なんてどこにもいるように思えません。摩訶不思議な寺院ですが、ここで「ほんまもんの人魚かどうか?」なんてことを訪ねるのは無粋というもので、こういう人魚のミイラを信仰した民衆の存在はまぎれもなく「ほんまもん」ですから。高野街道の魅力というのは、そういう寓話性、物語性にあります。民衆の「想い」「祈り」「救い」がたくさん残っている。そういう意味では、高野街道には「ほんまもん」がたくさん詰まっています。どうです?素晴らしい街道や思いませんか?

ガイドマップが完成すれば(2009年春頃予定)、堺市、大阪狭山市、河内長野市の役所、駅などで配られます。数も少なく、なかなか入手は難しいかもしれませんが、ぜひ手にとって、高野街道を歩いてみてください。


カテゴリー: 雑感 タグ: