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四ツ橋・上島鬼貫句碑 「後の月 入りて貌よし 星の空」

2010 年 8 月 21 日



四ツ橋にある「後の月 入りて貌よし 星の空」の句碑。上島鬼貫の秀句です。

「後の月」とは、八月の十五夜に次いで愛でられた九月の十三夜のことです。先月、十五夜(先の月)を見て、翌月にも見事な十三夜(後の月)の満月が見ることが出来た。時の流れと、十五夜と十三夜の月光の残像イメージが、満開の星空の中で重なる。この二重、三重の歓喜。めくるめく天体美。まさに「まことの他に俳諧なし」の句境でしょうか。すごい。

ちなみに四ツ橋は江戸時代、天体観測の名所でした。大坂町人たちが月見、星見を楽しんだ。四ツ橋は大阪市中のど真ん中。いまのような照明器具はありませんから当時は、四ツ橋の夜でも、煌くような星空が広がっていたんでしょう。


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