堺 水野鍛錬所 与謝野晶子歌碑 『住の江や 和泉の街の 七まちの 鍛冶の音きく 菜の花の路』 除幕式



堺の老舗鍛冶屋「水野鍛錬所」さんが店先に与謝野晶子の『住の江や 和泉の街の七まちの 鍛冶の音きく 菜の花の路』の歌碑を建立したそうで、その除幕式に参加させていただきました。

「ななまち(七町)」というのは、宝暦8年(1758)に堺奉行・池田筑後守正倫の取り計らいで、堺製のタバコ庖丁を幕府公認として日本全国に売り捌くことになり、そのさいに37軒の鍛冶屋を公認業者として指定しましたが、それらの業者が堺北部の北旅籠町、桜之町、綾之町、錦之町、柳之町、九間町、神明町の「七町」に住んでいたことに由来するとか。カジヤ業界の専門用語らしいのですが、それを与謝野晶子が知っていたというところが、また面白いですな。いまはあまり聞かれませんが、堺では「ななまち」といえば有名で、ブランド化していたということなんでしょう。もちろん水野鍛錬所さんは、その「ななまち」(現在の桜之町西。紀州街道沿い)にあります。

「七」と「菜の花」の「na」の音の羅列。それを挟んで「住の」「和泉の」「街の」「七まちの」「鍛冶の」「菜の」「花の」と「no」の音が、まるで鍛冶屋のトンテンカンの音のようにリズミカルに響く。与謝野晶子というと、どうも情熱的な「明星派」の閨秀歌人といったイメージが先行してますが、じつはこうした音感、街の臨場感、都市感覚の表現にも優れた歌人やったんやなぁと改めて敬服しました。

晴天。じつに素晴らしい除幕式。水野鍛錬所さん、ありがとうございました。


2010年 12月 4日
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