「コモンズ・デザイン」というのは、要するに「他者性との出逢い方」です

■他者性(Alterity)
己(私)の意識や能力には還元できない他者のもつ特性、たとえば非対称性・超越性・外部性などを指す。自我の絶対確実性から出発した近代哲学が見失った、他者の固有性や異質性を見直した語。
以上は『広辞苑』より。

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近代哲学はデカルトの『方法序説』にあるように「我思う故に我あり」という自己性の発見から出発しました。自己以外の存在=他者というものは非常に曖昧模糊で、胡乱で、未確定で、不随意なものだから、そこを人間世界の立脚点にすることはできない。他者性の排除によって秩序を構築していく。実際に自己性(「人間なんて基本的にみんな一緒ですよ」ということの安心と横暴)を規範とすることで近代文明が誕生し、ここ300年間ぐらいは、この世界モデルで突き進んでいきましたが、もう完全に限界で飽和状態で末期症状にあります。こんなことは思えば当然のことで、むしろ世界は自己性ではなくて、99.9999999%ぐらいは他者性に支配されている社会ですから、他者性というものをどう捉えなおして社会秩序を構築していくべきか?を考えないことには、ぼくらの世界は当然、立ち行かなくなってしまうわけです。

「コモンズ・デザイン」というのは、要するに「他者性との出逢い方」です。恐ろしくも美しい、麗しくも残酷な、このカオスモスな世界を証明する非対称性・超越性・外部性・固有性・異質性に触れるためのデザイン。いまのところ、ぼくはそこにしか、興味・関心がありません。そんな話をKIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)でします。よろしければぜひとも。

■9/25(水)神戸KIITOにてトークイベント「.DOCKTALK~デザインの内と外~ゲスト:陸奥賢」
http://www.facebook.com/events/379747035461206/
「.DOCKTALK」は、神戸市が2012年7月に創刊したデザイン都市・神戸の取り組みを発信していくフリーペーパー『.DOCK』の公開取材イベントです。今回はまち歩きを通じて地域から地域の魅力を市民の手で発信していく「大阪あそ歩」や、新聞をみんなで回し読みして既存メディアの新しい可能性を探る「まわしよみ新聞」など、日常にある物事から新しい視点を発見・共有し続けている陸奥賢氏をお招きします。いわゆる業界的な「デザイン」の領域に収まらない、幅広い層に響く陸奥氏の「コモンズ・デザイン」についてお話をうかがいます。※事前にお申し込みください。参加申し込みは以下のURLでお願いします。
http://bit.ly/1bsBrTO


2013年 9月 20日
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