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【福島県】いわき市。常福寺。閼伽井岳薬師。ここは龍燈杉の伝説が知られている。

2023 年 1 月 26 日

【福島県】いわき市。常福寺。閼伽井岳薬師。ここは龍燈杉の伝説が知られている。

いわき七浜ではよく龍燈が見られたらしい。龍の燈明という霊光で、閼伽井岳の龍燈は四倉沖から竈川(夏井川)筋を登って閼伽井岳の杉林に消えていったという。

江戸時代の地理学者、漢学者の長久保赤水がこれを記録している。長久保赤水は実際に龍燈を見たとか。また、この龍燈の出現は毎晩のことで、しかも晩から朝まで無数に延々と続いたという。一個や二個みたいなメメっちい話ではなくて火の玉の大盤振る舞いである。

霊光、火の玉の伝説は日本全国各地にある。大阪、堺にもある。僕が面白いと思った伝説のひとつは堺の泉北ニュータウン、檜尾の話。

昔というか戦前まで時折、檜尾では火の玉が見られたらしい。火の玉は夕方に放光寺の辺りから出現し、大森(いまの桃山台近隣センター)方面にフラフラと飛んでいく。

毎回毎回、同じルートに現れるもんだから、ある日、悪戯者の鉄砲名人が火の玉を撃ち落としてやろうと考えた。いつもと同じように火の玉がやってくるので鉄砲で狙いを定める。いまや!と思って引き金を引こうとした瞬間に、いきなりパッと火の玉が消えた。

鉄砲名人が驚いて、あれ?!どこに消えた?!と周りを見渡すと、火の玉はいつのまにか鉄砲名人を通り過ぎて、いきなりその背後に、またパッと現れてユラユラと何事もなかったかのように飛んでいったという。

「火の玉を撃ち落とそうとして失敗した男」の話。なかなか他に聞かない話で僕が大好きな堺の火の玉伝説のひとつ。まるで火の玉に「知性」「意識」があるようで、そこが興味深い。

この火の玉は「牛石古墳の死霊」だとか「狐火で女狐に会いに行く男狐の舌が光っている」とか「土蜘蛛の仕業である」とか諸説あるが、よくわからない。残念ながら戦時中に見えなくなってしまったという。

いわきの龍燈は、じつはいまでも見えたりするらしい。ある方が見たと証言してくれた。ムーみたいな話は、意外と、身近に、平然と、日常に、しれっとあるw


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