関一と小林一三と堺屋太一と
2009 年 2 月 17 日
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「関一の大大阪」「小林一三の阪神間モダニズム」「堺屋太一の大阪万博」・・・「大阪」を変えた天才たち。偶然ですが、みんな名前に「一」がつくんですな。
ぼくは、それぞれが、それぞれの時代の中で、最大最高最上の仕事をしたと思っています。しかし、時代の趨勢で、すべてが古い都市モデルになってしまいました。その弊害や矛盾相克に苦しめられているのが現在の大阪です。大大阪はメタボリズムな官僚主義を産み、阪神間モダニズムは職住分離と都市流民を発生させ、大阪万博は一過性イベントの蔓延と、それに依存する無責任なイベント産業を増長させてしまいました。その亜流、真似事の都市構想、都市計画、都市イベントは今も続けられていますが、何もしても成功しません。定着しない。
結局、個人(天才、啓蒙家)の強烈なイデオロギー(正義体系)によって都市が構築される時代は終わったということなんでしょう。関一も小林一三も堺屋太一も、ぼくは尊敬していますが、現代社会では、残念ながら通用しません。要するに大阪はトップダウンではなくボトムアップしかないんです。大大阪も阪神間モダニズムも大阪万博も、すべては一夢の幻でした。魔法が解けてしまった。それは喜ばしいことであるとぼくは思ってます。そこから新しい大阪が構築される。
カテゴリー: 雑感