森の石松が薦めた大坂鮨
2010 年 4 月 20 日
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「あんた江戸っ子だってね?食いねぇ食いねぇ!寿司食いねぇ!」といえば任侠者・森の石松の名セリフ。
ところで、この森の石松が薦めた寿司は、じつは江戸前ではなく、押し寿司、箱寿司の大坂鮨だったということは案外、知られてません。石松は金毘羅参りの帰路で、大坂・天満八軒屋浜から京に向かうさいに、江戸っ子を見つけて、上記のセリフを吐いたんですな。江戸っ子に大坂鮨を薦めるところが森の石松の愛嬌ですな(笑)
そもそも当時の旅では江戸前は携帯できませんでした。日持ちしませんから。その点、大坂鮨はネタも酢で締めているので日持ちします。また揺れに揺れた淀川の船旅では江戸前はひっくり返って、ネタとシャリがバラバラになります。大坂鮨は押し寿司なんで、そういう事態も防げる。旅の携帯食として、大いに利用されたのが大坂鮨やったそうです。道頓堀の芝居観劇にも定番メニューでした。
江戸前にはない大坂鮨の良さ。智恵。文化。それを大阪人は誇って、大切にしたいですな。
カテゴリー: 雑感