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野坂昭如、ノーリターン

2015 年 12 月 11 日

立川天皇崩御!とか書くとヤバイかなw ついに野坂昭如(立川天皇は野坂昭如が落語をするさいの高座名)が逝く。

野坂昭如がいまの若い文士はなっとらん!というので、中島らもが野坂昭如に果たし状を書く。「らっきょ」をテーマにしてどちらが30枚の小説が書けるか勝負する。読者の投票結果で負けた方は筆を折る。勝負が始まると野坂昭如が中島らもに電話をかけてきた。「おれはもうこれぐらい書いた!」と豪語して原稿用紙をペラペラめくる音を電話口から響かせる。どうせ白紙に決まってると中島らもがタカをくくっていたら案の定「おれはじつはもう歳でいろいろ大変なんや…」と野坂昭如が弱音を吐く。中島らもは「そんなん知るか!」と電話を切る。小説書けないとウンウン悩んでいたら「敵が折れてきたときは折れるんが大人やないか?」とわかぎえふに言われて中島らもは思い直して野坂昭如に電話をかける。「やっぱりこの対決なかったことに…」というと「よし!ほなら以後、中島らもはおれのことを野坂昭如先生と呼べ!」と電話を叩っ切る。

そうか。大阪の文士ってのはこういうアホな男たちのことをいうんやなと陸奥賢は肝に銘じてアコガレたわけです。らもさんも死に、野坂昭如も死んだ。あと筒井康隆が死んだら、ぼくの心の中の「大阪の文士」は、皆、あっちの世界ですわ。

野坂昭如、ノーリターン。この世はもうじきおしまいだ。

合掌。

立川天皇崩御!とか書くとヤバイかなw ついに野坂昭如(立川天皇は野坂昭如が落語をするさいの高座名)が逝く。野坂昭如がいまの若い文士はなっとらん!というので、中島らもが野坂昭如に果たし状を書く。「らっきょ」をテーマにしてどちらが30枚の小…

Posted by 陸奥 賢 on 2015年12月9日


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