観光が、障害者と福祉者と社会者の橋渡しになればいいな。
慶應義塾大学の学生さんたちが7名ほど3泊4日ほど浜松のアルス・ノヴァ(=クリエイティブサポートレッツ)を訪れました。その結果、Oさんは大学院を中退して福祉系ベンチャーに就職して、商社に就職していたKくんは退職してNPOへの転職を考えはじめ、Wくんは大学院を中退して旅人になりました。
若い学生さんたちがレッツに3泊4日(24時間×4日=96時間。約100時間)ほど滞在していたら、なんと人生が変わってしまった。「人生の問い」を見つけてしまった。それは凄い。では、それを、丸ごと、観光としてパッケージしてみよう・・・というのが「レッツ100時間タイムトラベルツアー」のアイデアの源です。
アウトサイダー・アートとかアール・ブリュットとかエイブル・アートとか、障害者と芸術、アートのコラボってのは、年々、増えてます。ぼくは別にそれらを否定するわけではないんですが、障害者のある種の行為や行動を「アート」という形で落とし込むことで・・・なにかしらの「作品」とか「ワークショップ」という形でパッケージすることで・・・障害者の100パーセントの現実から、ある部分が削られたり、零れ落ちたり、見えなくなったりすることも多々あると思ってます。アートは社会に対して「拡大鏡」や「顕微鏡」のような役割を果たすのかも知れないが(それはそれで、とても大事なことです)「障害者の等身大」「障害者のリアル」とは、また違うんやないか?・・・というのが、ぼくの中にあります。
レッツもアートという方法論で、いろんな試行錯誤(ラジオ体操とかスタタンとか)を繰り返してきてますが、それはそれで必要だし、面白いし、可能性を感じるわけですが、もうちょっと欲張りというか、無謀(ww)なことに、挑戦しはじめたんですな。つまり、「ありのままの障害者」「障害者の存在そのもの」「すっぴんの障害福祉」を見せたい・・・という主張というか運動というか活動を展開しはじめたわけです。そんな障害者福祉施設がかつてあっただろうか?いや、ない(反語)。ほんまに凄いことです。それで今回の「観光」という方法論に結びつきました。簡単に、ひとことでいうなら、「とりあえずレッツに来てみて」というわけです。
障害とか福祉のリアルを知りたい、知ってほしい・・・というのなら、じつはいちばん手っ取り早いんは「観光」ですわ。「アート」として切り取って「作品」として提示するんではなくて、「現場」を訪れたらいい。これはまた「研修」とはちょっと違うんですな。研修は「学びたい」「学ぼう」「学ばなければ」・・・という「ある種の態度」があるので、これは視点や視野や視座に「曇り」があります。「歪み」がある。
「等身大の障害者」と出会うには、訪れるほうも、なるべくフラットな、等身大な態度で来たほうがいい。そうでないと「人間と人間の出逢い」にならない。そういう人を呼びたい。だから、研修ではなくて、気楽な「観光」ぐらいの気持ちで来てもらったらいい。さらに、ゆっくり、長く、現場にいるほうがいい。短い滞在だと、障害者福祉の現実や現状は伝わらない。では、どれぐらいがいいのか?学生さんたちは3泊4日で人生が変わってしまった。若くて感受性のある学生たちでも100時間は必要だった。では、最低、100時間は滞在してもらわないとアカンやろうな・・・。「レッツ100時間タイムトラベルツアー」は、こうした背景からも、産まれてきました。
いま、ぼくは、障害者福祉施設て、もっと観光をやるべきちゃうか?と思ってます。レッツさんだけやのうて、日本全国各地の障害者福祉施設で、観光という方法論にトライアルしてほしい。「障害者福祉施設を観光するなんて不謹慎な!」という人もいるかも知れない。しかし、「閉じられた障害者福祉施設」と「開かれた障害者福祉施設」と、どちらがええでっか?とぼくなんかは思うわけです。
障害者福祉施設に限らずですが、閉じられたコミュニティってのは怖いでっせ(閉じられた村、閉じられた島、閉じられた学校、閉じられた家庭・・・全部、ホラーですww)。障害福祉施設で、一体、なにが行われているか?わからない。障害者福祉施設で、いろんな事件や事故や問題が発生するのは、社会とのコンタクトの少なさにあるんやないか?と思ってます。もちろん、それは障害者福祉施設の側のみに責任があるのではなく、いや、むしろ、障害者を見えなくする社会側にこそ、最大の非と責任があると思ってますが・・・。それらの垣根を取っ払いたい。観光が、もしかしたら、可能性があるのかも知れない。観光が、障害者と福祉者と社会者の橋渡しになればいいな・・・ということです。
・・・というわけでレッツ100時間タイムトラベルツアー、9月にもやります!(長い宣伝文句でしたww)まだトライアル期間ということで、参加者がツアー後に感想文・体験記を書くと、なんと参加費(12000円。学生7000円)が「無料」になるとか!なんて太っ腹!こんな機会はまたとないです。レッツ、本気です!
万難を排して、是が非でも、レッツに、遊びにきてください。
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【タイムトラベル100時間ツアー|9月のツアー限定!参加費キャッシュバックキャンペーン!】
アルス・ノヴァの「ありのまま」を体験してもらう「タイムトラベル100時間ツアー」
http://cslets.net/hotnews/news-666
先日、なんとか初回・8月のツアーを終えることができました。この企画を「観光」にしたからこそ、遊びに来て・出会うことができた方々がいたので嬉しく思います。参加者のみなさま、そして今回の企画を一緒に生み出し、ツアーに同行していただいた陸奥さん、ありがとうございました。また、後日詳しいレポートをあげます。
さて、次回の企画ツアーは、9月です!一気に100時間に近づく3泊4日「学生のヴぁ合宿再現の旅」。学生じゃなくても参加OK。社会人の研修としてもバッチリです!そして次回、9月のツアー限定で体験記を書いてくれる方には、参加費をキャッシュバックすることにしました!交通費さえ用意できれば、実質無料でツアーに参加できます!この機会をお見逃しなく!
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■『タイムトラベル100時間ツアー 3泊4日学生のヴぁ合宿再現の旅』
https://www.facebook.com/events/509511419238308/
●料金: 12,000円(学生:7,000円)(宿泊費込)
※モニターとして体験記を書いてくれる方には参加費キャッシュバック!
●定員: 10名(要予約)
●主な会場:アルス・ノヴァ(静岡県浜松市西区入野町8923-4)
●集合: 8日(木)11:00 アルス・ノヴァ
●解散:11日(日)17:00 のヴぁ公民館
●ガイド: 渡辺くん(学生のヴぁ合宿OB)
▼お申し込み方法
表題を「9月ツアー参加希望」として、下記の必要事項をメール(lets-arsnova@nifty.com)または、メッセージでお知らせください。
[1] 参加人数(1名でも参加可能)
[2] 参加者全員の氏名・年齢・性別・所属
[3] ツアーに期待すること(100文字以上・任意)