今年の大阪七墓巡り復活プロジェクトでは大阪石材の安達 裕樹さんが作ってくれた「大阪七墓新聞」を発行して配布しました。
七墓の跡地に供養塚、顕彰碑を建てよう!というプロジェクトです。南濱墓地の石碑や葭原墓地跡のプレートには「大阪七墓」と刻まれていたりするのですが、梅田、蒲生、小橋、千日、飛田などには石碑などがなく、どこにも七墓の文字がありません。
あったらいいなぁと漠然と思ったりはしていましたが、大阪石材の安達さんから「石碑はうち、作りますから」と唆され(?)、では、とりあえずそんな計画があるという事を発表しようと思い至りました。
しかし大阪七墓巡り復活プロジェクトには全くお金がなく、場所の問題(碑の設置には土地の権利者の許可が必要です)もあり、なにから手をつけていいのやら…なんですが、とりあえずそんなことを考えているということです。
ひとまずは場所の許可でしょうねぇ。OKが出たらクラファンを実施する予定ですが、いつになることやら…。そしてお金が集まるのやら…。
国立新美術館の隣が青山霊園。大久保利通の墓をお参りする。
日本の近代化を成し遂げるために大久保利通が導入したのがドイツ式の官僚統制国家体制。いまだに日本は官僚統制国家で、「ザイム真理教」なんて言葉も、その現れでしょう。
昭和初期の帝國陸軍は大陸に侵出して戦線をどんどんと拡大していく。予算が足りない。御前会議で「海軍予算を陸軍に回せ」と言い出した。
特に大きな戦争のない帝國海軍は、このままでは組織を存続できない。その焦りが海軍の大戦争…真珠湾攻撃、太平洋戦争拡大へと繋がる。結果として帝國日本は中国とアメリカを同時に攻めるという二面作戦となる。どう考えても全く持って無理、無茶、無謀な戦争となった。
結局、帝國陸軍は帝國陸軍の、帝國海軍は帝國海軍の利益しか考えない。官僚主義は、自分たちが所属する組織の利益=「省益」しか考えない。「国益」を考えない。それが現代日本の宿痾となっている。その宿痾を宿したのが大久保利通。
国益のために省庁、官僚をコントロールしないといけないのが政治家の役割。ところが政治家は官僚の言いなり。野党政治家の質問は前もって官僚に提出され、与党政治家は官僚の用意した答弁を読むだけ。一体、何をしているのかサッパリわからない。
そういう官僚の言いなりの政治家を投票して(半分以上、投票してないんですが)選んでいるのが我々、国民ですからな。政治家はまた官僚のいいなりやし、さらに世襲やったりする。
官僚にベッタリの世襲政治家と、省益しか考えない官僚統制と、それに無関心な国民の三重苦。あと官僚、政治家をご接待して公金を中抜きする寄生企業と、ジェンダーに無理解のマチズモ社会と、あわせて五重苦かな。現代日本社会の宿痾は。