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薩摩堀公園:「八紘一宇」の国旗掲揚台

2023 年 11 月 10 日

大阪まち歩き大学!阿波座を歩く。

薩摩堀川跡の石碑が建つのが薩摩堀公園。この薩摩堀公園には「八紘一宇」の石碑がある。いや、石碑のように見えるが実は国旗掲揚台で「皇紀二千六百年記念」のために昭和15年(1940)に「廣教部内各會」が建立したとある。

かつて公園の隣接地に「廣教国民学校」があり、そこの部会が作ったものということだろう。この国民学校は昭和20年(1945)の大阪大空襲で焼失した。戦後、合併されて廃校となったが現在の明治小学校に繋がる。

国旗掲揚台が作られた皇紀二千六百年(1940)10月に大政翼賛会が発足し、日本は全体主義国家となる。翌年(1941)12月には真珠湾攻撃で太平洋戦争が始まり、そして開戦からわずか3年3ヶ月後の1945年3月には日本国中にB29が襲来し、焼け野原、焦土と化した。

全体主義は亡国の道。政治の舵取りを誤った方角に進めると国家といえどもアッという間に呆気なく崩壊する。物々しい八紘一宇の国旗掲揚台だけがポツンと公園の隅に残される。


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