天王寺・毘沙門池跡。現在は天王寺区役所があるが、かつては毘沙門池があった。
2023 年 12 月 30 日
天王寺・毘沙門池跡。現在は天王寺区役所があるが、かつては毘沙門池があった。
四天王寺界隈はじつは池が多い。六時堂が大阪大空襲でも燃えなかったのは亀の池、鏡池、極楽の池などがあったからだという。
伝説では四天王寺には荒陵池という広大な池があり、それを埋め立てて四天王寺を作ったという。そこには青龍が住んでいたので青龍池ともいい、いまも青龍井戸が四天王寺伽藍の中にある。この井戸は遠く天竺(インド)の無熱池(むねっち)に繋がっているそうで、さすが四天王寺は伝承伝説もワールドワイドというか、実にスケールが大きい。
井戸繋がりでいうと天王寺区役所には展示コーナーがあり、そこに細工谷遺跡の井戸の資料が展示されている。百済尼寺と書かれた器などが発掘されていて、百済系渡来人たちが住み着いた寺院ということだろう。
大阪には百済寺、百済尼寺があり、百済川(平野川)があり、百済郡、百済駅(JR貨物駅)があった。百済だけではなくて高麗館、高麗川(猫間川)に新羅江荘(天満界隈)もあった。三韓勢揃い。我々が思う以上に大阪、天王寺区、上町台地、難波津はインターナショナルな国際港であったということだろう。
外来文化の玄関口。仏教受容もここから。大阪は日本最大、世界有数の仏教都市です。歴史の厚みがちゃう。
カテゴリー: 雑感