【えびの時空散走】伊東霊堂
2025 年 2 月 8 日
【えびの時空散走】「西の桶狭間」「九州の桶狭間」といわれたりもする木崎原合戦。日向の伊東氏と薩摩の島津氏が争った合戦で、圧倒的不利の戦力差を覆して島津義弘公が伊東軍を撃ち破ったものですが、負けた側の伊東氏の慰霊、供養を担ってきたのが池島集落。
江戸時代に伊東氏の子孫、後裔の方が、戦死した祖先たちの慰霊、供養をして欲しいと池島集落の方に寄付をして頼んだそうで、そこで伊東霊堂が建立されました。小さい木のお堂ですが、かつては集落の家々が持ち回りで、伊東霊堂の供養会を行っていたそうですが、ちゃんと祀らないと、その家によからぬことが起こるそうで、なかなか大変だったとか。
いま現在は時代の趨勢もあり、集落の若い人には伊東霊堂のことが失念されていたりするそうで、そこで集落のHさんのお宅が伊東霊堂を預かっています。なんと今年で93歳になるお母さんが毎朝毎日、伊東霊堂を拝んで守っていてくれているとか。お母さんは伊東霊堂のおかげか、めちゃくちゃ元気だそうで、畑仕事にも精が出るそうです。ありがたやありがたや。
えびの時空散走のリサーチで、いろんな方のご協力とご縁があって、今回、伊東霊堂をお参りさせて頂くことが出来ましたが、本当にHさんのお宅の神棚で大切に大切に安置されておりました。素晴らしい。地域の歴史を、地域の方が、ちゃんと守り、伝えようとしてくれている。頭が下がります。
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