【申込不要・出入自由・深夜のまち歩き】十十王申す復活プロジェクトpresents をちこちツアー vol.05 十十王申す~失われた磐城平の巡礼
【十十王申す復活プロジェクト】いわき時空散走プロジェクトの誕生に至るまでに、僕の中では、ちょっとしたキッカケというか、ご縁というか、流れというか、前史があります。
「いわきの人たちとの出会い(田仲桂さん、霜村さん、北林さん、リケンさんなどなど)」
「江尻さんとのいわき巡り(をちこち体験)」
「十十王申す復活プロジェクトの始動」
このあたりが僕の中でのエポック・メイキングな出来事でして。とくに、かなり重要なウェイトを占めるのが「十十王申す復活プロジェクト」です。これは私淑している江尻さんとの共同プロジェクトですが、いわきという土地で、実際に、具体的に、僕自身が、プロジェクトをやってみたいと思った始まりなのですよw
それまでもいわきには何度も足を運んで、いろんな企画やワークショップ、まち歩きなどに参加してましたが、それは招聘される立場でしたから。僕はゲストの役割だったんで、まぁ、基本、大人しくしておりました。いや、ほんまに。まぢで。
いわきの人は東日本大震災以降、いろいろな経験をしてますんで、鋭いんです。ゲストで来た人間が、ホンモノかどうか、瞬時に見分けて、見破ります。怖いんですよw なので僕は戦々恐々として、黙って、聞き役に徹して、みなさま方にフルボッコにされるがままでした。その役割で呼ばれるんだろうと思ってましたからw
しかし、いろいろとあって、これは、今こそ、いわきに必要ではないか?と思って、能動的に動いたのが、十十王申す復活プロジェクトでした。「をちこち」があまりに面白く、江尻さんと一緒になんかやりたいと思ったってのもあるんですが、これこそ、いわきの、じゃんがらのアウトサイドな面白さが凝縮している巡礼や!と思ったんですわ。
じゃんがらが終わってから、しかし若者たちが有志で、まだ夜通し、十王を巡るというね。祭りの熱が冷めないんですよ。祭りが止められない。わかりますか。祭りの余熱、余波、余韻の巡礼。こんな祭礼があるとは。こんな巡礼があるとは。
江尻さんと十十王(跡地)を歩くと、これまた、よくわかるんですよ。じゃんがら、磐城平の原風景のようなものが。まちの物語といいますか、地脈に触れて、僕が、ほんまに、いわきのことを考え、どうしたいか?と模索しはじめたのは、やっぱり十十王申す復活プロジェクトをやったことが大きい。
その流れの中で、ノレル?さんからのまさかの自転車ツアーのプロジェクトのプロデューサーになって下さいというお声がけがあり(これも不思議なご縁で…。権丈さんの覚悟、寺ちゃんの直観には感服です)、いわき時空散走がはじまっていきます。
十十王申す復活プロジェクトは、先人に倣って、徹夜で十王跡を歩く…という大変、シビアでストイックで誠実なプロジェクトになってます。その辺が江尻さんのすごいところなんですよねぇ…。脱帽です。
全いわき民に参加してほしいですが、いや、これは、そういうもんやないんですよね。参加してほしいんですが。わかる奴だけ来い!という企画ですw いや、でも、わからんでも来てください!w わからんからやるんです!
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※以下は江尻さんの投稿をシェアm(_ _)m
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「十十王申す(とじゅうおうもうす)」とは聞き慣れない言葉だと思いますが、大須賀筠軒「磐城誌料歳時民俗記」に、江戸時代の「念仏踊り」について以下のような内容の記述があります。
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村里から鉦太鼓で老若男女がまじり、14、5人連れで城下へくる。神社仏寺を廻って念仏踊りをする。町家新盆の家の前で踊る。また呼び入れて念仏させる家もある。町々を巡り、夜深まって村里へ帰る。若輩の男子は鉦太鼓を打ち鳴らし、十王堂十か所を巡る。これを十十王申す(とじゅうおうもうす)という。
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周辺の村々から御城下に押し寄せた老若男女の混成ジャンガラチームは、町場の新盆の家々で踊り狂ったあと、若輩の男子だけが帰らず、おそらく夜を徹して10か所の十王堂を巡礼しました。
浄土教が盛んであった磐城地方にはおそらくたくさんの十王堂があり、決まったコースがあったわけではなく、それぞれ思うままに10か所の堂を巡ったと想像しますが、言い伝えに残る十王堂や現存する十王堂の中から、城山を大きくぐるりと廻るような場所を10か所ピックアップし、お盆近くの月夜を選んで何度か歩いてきました。これを「十十王申す復活プロジェクト」といいます。
敬愛してやまない大阪の歩く巨人・陸奥賢さんとわたし(江尻)の、唯一にして壮大な共同プロジェクトですが、未熟者のわたしのせいでその行程は日を追うごとに伸び、あまりの過酷さに参加者を募ることをあきらめているところです。今回も基本的にわたし一人で歩き、参加者は出入り自由。物好きな方、月夜の磐城平を歩きましょう。一区間でも、いや、ほんのちょっとでも。
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「十十王申す復活プロジェクト」presents
をちこちツアー vol.05 十十王申す~失われた磐城平の巡礼
日時:2025年08月09日(土)21時〜
所要時間: 8時間程度
出発場所:じゃんがらからくり時計下(Guest House & Lounge FARO iwaki 前)
出発時間:21:00
終了予定時間:05:00頃
参加費:なし
定員:なし
※当日は満月です。雲がかかっていなければライトが要らないほど明るいかと思います。
※荒天の場合は中止いたします。
※事前にルートを投稿し、現在地はFacebookおよびX(旧twitter)に報告する予定です。
※レジャー保険などには当然加入しませんのでご了承ください。
お申し込み:不要
お問い合わせ:江尻宛にメッセージでお願いします。
主催:十十王申す復活プロジェクト、遠近(をちこち)