アーカイブ

‘雑感’ カテゴリーのアーカイブ

「遊戯者」(トリックスター)を作りたい

2013 年 5 月 7 日 Comments off

5/1に引き続いて関西学院大学の白波瀬さんの社会学部の授業で「まわしよみ新聞」を実施。学生たちにテーマを決めてもらって、それに関連する記事を集めてまわしよみ新聞を作ったんですが、国際結婚ネタを扱う『Love Times』、世界のディズニーランドの比較検証と観光ネタを扱う『Tourist Times』、日中韓の政治、経済、文化など関係性を考える『日中韓新聞』など、こちらの想像をはるかに超える、じつにおもろい新聞ができあがりました。さらに今回は記事のインプットだけではなくて「できれば記事に対する意見、感想、コラムなども書いてみよう」とアウトプットもお願いしてみたんですが、学生たちは難なくやってくれて、これにも驚きましたな。社会学部ということもあったんでしょうか?(白波瀬さんがええ先生ということかもww)社会問題に対して真摯に、誠実に捉えようとする態度が素晴らしかったです。これ、また学部や学年がちがうとどういう反応がでるのか気になりますね・・・。大学の先生、どなたかやってくれませんか~?ww

以下は学生のみなさんへ。
世の中にはいろんなメディアがありますが、メディアに対して基本的に「受信」「発信」というスタンスのみにとどまっていることが、メディアというものをもっとも貧しくしています。要するに「肯定」(鵜呑みにする)か「否定」(疑って切り捨てる)かしかないわけです。「新聞っておもしろいでしょう?だからみんなで読みましょう」ということで「まわしよみ新聞」をやっているわけではないし、「各種の新聞を比較検証して新聞というものを疑ってみよう」ということで「まわしよみ新聞」をやっているわけでもありません。ぼくは新聞というものを用いて「こんなに遊べるで」ということがいいたいわけです。メディアの「受信者」「発信者」ではなくて、「演出」「編集」「調理」「ブリコラージュ」するひと・・・要するに「遊戯者」(トリックスター)を作りたいわけです。その入り口が「まわしよみ新聞」。学生のみなさんの柔軟な発想で、もっともっとメディアを使って遊んでください。それがほんまに高度な情報化社会、豊潤なメディア文明を作りますから。

■まわしよみ新聞

http://www.mawashiyomishinbun.info/

■まわしよみ新聞facebookページ

http://www.facebook.com/mawasiyomisinbun


カテゴリー: 雑感 タグ:

第2期おかいこさまカフェ

2013 年 5 月 1 日 Comments off

165459_488901424514357_117314980_n

釜ヶ崎の伝説のcafé「EARTH」にて地味に、粛々とやっておりました「第2期おかいこさまカフェ」ですが、ついに糸車で糸をとりました。おかいこさまは煮沸して昇天。画像の糸車で12頭分の生糸です。

慣れてないこともありますが、これだけとるのに4時間かかりました。正直、糸車を回すのに疲れました。どこまで回しても終わらない。「男は軍人 女は工女 糸をひくのも国のため」(工女節)・・・まさに『女工哀史』をリアルに感じましたなww

しかし、この生糸こそが、まさしく近代日本を作りました。生糸万歳。

■3/22(金)から4/18(木)まで!喫茶EARTHにて「第2期おかいこさまカフェ」開催!~養蚕産業ではなく、養蚕文化を考える~
http://www.facebook.com/events/429159530492724/

■朝日新聞デジタル
お蚕さまがお出迎え 眺めて楽しむ喫茶店、大阪に登場
http://www.asahi.com/national/update/0210/OSK201302100007.html

■【閲覧注意】大阪・西成に「おかいこさまカフェ」が登場!「動く姿に癒やされる」
http://girlschannel.net/topics/8197/

■大阪西成の蚕カフェに見る商売のヒント コラムニストが論考
http://news.mynavi.jp/news/2013/02/16/065/index.html


カテゴリー: 雑感 タグ:

「まわしよみ新聞」は「新聞+他者との会話」という情報メディアだからでこそ、面白いといえます。

2013 年 5 月 1 日 Comments off

情報メディアにはそれぞれ特性があります。例えばラジオは「地域性」や「世代性」が非常に強い聴覚メディアで、ユーザビリティに優れています。地震や災害で家を失ったりしてもラジオは簡易な装置で受信可能で持ち運びなどもしやすいので、阪神淡路大震災や東日本大震災のさいには非常に重宝されました。但し「地域性」や「世代性」に特化してるがゆえに視聴者数は少なく、マスメディアとパーソナルメディアのあいだに位置する「ミドルメディア」という言い方もされていますが、実際にテレビやネット、新聞といったマスメディアほどの影響力はありません。

テレビは聴覚のみならず視覚にも訴えかけることが可能な「視聴覚メディア」で、非常に「情報伝達性」のあるメディアです。視聴者数も非常に多く、まさに「マスメディアの王」でテレビで報道されたとなると、世間に対する反響力も非常に大きいものがあります。しかし情報伝達性が強すぎるがゆえに扇情的なメディアで、理性的判断を鈍らせる怖さ、危険性もあります。また情報の送受信にも非常にコストがかかるメディアで、情報発信をするには非常に敷居が高いメディアで、一部の人々のみにそれが可能であるという「特権メディア」の側面もあります。

ネットは「情報検索性」「効率性」の高いメディアで、自分が知りたいと思うような情報がすぐさま入手できるメディアです。ある種のスキルは必要としますが、ホームページやブログ、ツイッター、SNSを始めれば、簡単に誰でも情報発信が可能という「パーソナルメディア」でもあります。但し情報検索性、効率性が優れすぎているがゆえに「情報のメタボ化」「情報の偏食」が起こりえます。肉ばかり食べていると健康を損なうように、自分の好きな興味・関心のある情報ばかりを入手していると、どんどんと自分の世界を狭くしていき、社会性を損ねていきます。さらにいえばだれでも情報発信が可能なパーソナルメディアであるので「誤報」「デマ」「詐欺」も非常に多いメディアです。

新聞は、もっとも「社会性」「総覧性」を有しているメディアです。「新聞朝刊の文字数は20万文字を越える」といわれたりもしますが、政治面、経済面、国際面、社会面、事件・事故、時事ネタ、コラム・書評、読者の投稿欄、広告、天気予報にテレビ欄、ラジオ欄と扱っている情報分野は多岐にわたります。但し「社会性」「総覧性」があるだけに、自分の興味・関心がある記事は少ないといった弱点があり「新聞を取ってるけど結局、読むのはテレビ欄だけ」といったような人も少なくありません。事実、いまの時代はインターネット偏重で、どんどんと「一億総情報偏食化」が進んでいるので、新聞の購読者数は減少してきています。ただぼくが一番、新聞の特性としてあげておきたいのが新聞は「紙のメディア」であるということ。つまり回し読みや持ち運び、切り貼りができるという「回読性」「可搬性」「可変性」に非常に優れているメディアなので、この特徴があるからでこそ「まわしよみ新聞」といったプロジェクトも可能となりました。

あと人間には「他者との対話」という情報メディアがあります。もっとも人間の感覚に訴え、刺激的で、意外性に満ち、カオスモス(混沌と秩序)で、自分の世界を広げる可能性に満ちているのが、この「他者との対話」です。

「まわしよみ新聞」は「新聞+他者との会話」という情報メディアだからでこそ、面白いといえます。

■まわしよみ新聞公式サイト
http://www.mawashiyomishinbun.info/


カテゴリー: 雑感 タグ:

第2期おかいこさまカフェ

2013 年 5 月 1 日 Comments off

釜ヶ崎の伝説のcafé「EARTH」にて地味に、粛々とやっておりました「第2期おかいこさまカフェ」ですが、ついに糸車で糸をとりました。おかいこさまは煮沸して昇天。画像の糸車で12頭分の生糸です。
慣れてないこともありますが、これだけとるのに4時間かかりました。正直、糸車を回すのに疲れました。どこまで回しても終わらない。「男は軍人 女は工女 糸をひくのも国のため」(工女節)・・・まさに『女工哀史』をリアルに感じましたなww

しかし、この生糸こそが、まさしく近代日本を作りました。生糸万歳。

■3/22(金)から4/18(木)まで!喫茶EARTHにて「第2期おかいこさまカフェ」開催!~養蚕産業ではなく、養蚕文化を考える~

http://www.facebook.com/events/429159530492724/

■朝日新聞デジタル
お蚕さまがお出迎え 眺めて楽しむ喫茶店、大阪に登場

http://www.asahi.com/nat…/update/0210/OSK201302100007.html

■【閲覧注意】大阪・西成に「おかいこさまカフェ」が登場!「動く姿に癒やされる」

http://girlschannel.net/topics/8197/

■大阪西成の蚕カフェに見る商売のヒント コラムニストが論考

http://news.mynavi.jp/news/2013/02/16/065/index.html


カテゴリー: 雑感 タグ:

光明池

2013 年 4 月 29 日 Comments off

381498_488000787937754_2137058107_n

堺の某地域コミュニティ誌の仕事で、たまに「堺まち歩き記事」を書いてるんですが、その関連で「光明池」を調べる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/光明池

wikiでは光明池について簡単な説明で「国分町にある和泉国の国分寺で光明皇后が誕生したという伝説にちなんで光明池と名づけられた」とありますが、その詳細についての記述がありません。ここがおもろいのに!

じつは、かつて和泉市南池田界隈には「智海寺」という寺があって(現存してませんが天平年間の遺跡が発掘されているんで、かなり古い寺院だったことはわかっています)そこを開基したという伝説の智海上人が山中で小便をしていると、それを舐めにきた鹿がいて(山に入ると動物が人間の小便を舐めにくるというのはよくあったことらしく、狼なんかが寄ってくるので山中での排泄行為は非常に気を使うことであったとか)、その鹿が突然、妊娠して産まれたのが美しい女性で、これが藤原不比等に見初められて、光明皇后になった・・・という伝説になってるんですな。

和泉の信太山で安倍保名が白狐を救い、それが美しい女性「葛の葉」に化けて、その2人のあいだに生まれた子供が平安朝最大の陰陽師・安倍晴明という有名な伝説があるんですが、この「阿部晴明の獣婚誕伝説」のルーツになったのは、ぼくはこの智海上人と鹿から誕生したという「光明皇后の獣婚誕伝説」が影響しているのでは?と思ってます。

また、だから光明皇后の足指は2本足で鹿のようになっていたといわれ、それを隠すために発明されたのが「足袋」であるという民話もあります(「もののはじまりなんでも堺」の俗謡の如く「足袋」のはじまりも堺ということになります。まぁ、伝説の域をでませんが)。むしろ「足袋」というのが「鹿の足」を連想させるというところが面白く、旅にでるというのは(山に入る)というのは大変な労力を要するわけで「鹿の足」(足袋)を履くことで「鹿の脚力を得る」といった呪術的な意味づけもあったのではないか?と推察したり。

さらに面白いのが、この「足袋の発祥伝説」を知って調査して小冊子にしたのが、泉北郡北池田尋常高等小学校 (現・和泉市立北池田小学校)に在籍していた宮本常一で、宮本民俗学の出発地点が、じつは光明皇后誕生伝説の地・光明池だったりします。物語のレイヤーが二重三重に錯綜する。こういう場所がひょんとあるのが堺のおもしろさであり、怖いところです。

画像は『観音霊験記』の「光明皇后」より。


カテゴリー: 雑感 タグ:

4/27の「まわしよみ新聞@京橋・井戸端ステーション」です。

2013 年 4 月 29 日 Comments off

4/27の「まわしよみ新聞@京橋・井戸端ステーション」です。70代から3歳の女の子まで多様な世代の人たちが集まってくれました。また都島の田畑区長やNHKラジオ(5/11の午前5時30分ごろから「土曜あさいちばん」で取材内容が全国報道されます!)の記者さん、京橋経済新聞の記者さんなども訪れてくれました。みなさん、ほんまに、ありがとうございました~!^^

■まわしよみ新聞公式サイト

http://www.mawashiyomishinbun.info/

■まわしよみ新聞facebookページ

http://www.facebook.com/mawasiyomisinbun

■4月27日(土)14時~16時に大阪・京橋の「井戸端ステーション」で「まわしよみ新聞ワークショップ」を開催することになりました!ご興味ある方はぜひともご参加してください~^^

http://www.facebook.com/events/544535865591836/


カテゴリー: 雑感 タグ:

堺の某地域コミュニティ誌の仕事で、たまに「堺まち歩き記事」を書いてるんですが、その関連で「光明池」を調べる。

2013 年 4 月 29 日 Comments off

堺の某地域コミュニティ誌の仕事で、たまに「堺まち歩き記事」を書いてるんですが、その関連で「光明池」を調べる。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E6%98%8E%E6%B1%A0

wikiでは光明池について簡単な説明で「国分町にある和泉国の国分寺で光明皇后が誕生したという伝説にちなんで光明池と名づけられた」とありますが、その詳細についての記述がありません。ここがおもろいのに!

じつは、かつて和泉市南池田界隈には「智海寺」という寺があって(現存してませんが天平年間の遺跡が発掘されているんで、かなり古い寺院だったことはわかっています)そこを開基したという伝説の智海上人が山中で小便をしていると、それを舐めにきた鹿がいて(山に入ると動物が人間の小便を舐めにくるというのはよくあったことらしく、狼なんかが寄ってくるので山中での排泄行為は非常に気を使うことであったとか)、その鹿が突然、妊娠して産まれたのが美しい女性で、これが藤原不比等に見初められて、光明皇后になった・・・という伝説になってるんですな。

和泉の信太山で安倍保名が白狐を救い、それが美しい女性「葛の葉」に化けて、その2人のあいだに生まれた子供が平安朝最大の陰陽師・安倍晴明という有名な伝説があるんですが、この「阿部晴明の獣婚誕伝説」のルーツになったのは、ぼくはこの智海上人と鹿から誕生したという「光明皇后の獣婚誕伝説」が影響しているのでは?と思ってます。

また、だから光明皇后の足指は2本足で鹿のようになっていたといわれ、それを隠すために発明されたのが「足袋」であるという民話もあります(「もののはじまりなんでも堺」の俗謡の如く「足袋」のはじまりも堺ということになります。まぁ、伝説の域をでませんが)。むしろ「足袋」というのが「鹿の足」を連想させるというところが面白く、旅にでるというのは(山に入る)というのは大変な労力を要するわけで「鹿の足」(足袋)を履くことで「鹿の脚力を得る」といった呪術的な意味づけもあったのではないか?と推察したり。

さらに面白いのが、この「足袋の発祥伝説」を知って調査して小冊子にしたのが、泉北郡北池田尋常高等小学校 (現・和泉市立北池田小学校)に在籍していた宮本常一で、宮本民俗学の出発地点が、じつは光明皇后誕生伝説の地・光明池だったりします。物語のレイヤーが二重三重に錯綜する。こういう場所がひょんとあるのが堺のおもしろさであり、怖いところです。

画像は『観音霊験記』の「光明皇后」より。


カテゴリー: 雑感 タグ:

「まわしよみ新聞@EARTH」にて。画像はご参加いただいた山田さんの投稿から。この日は防衛省生活協同組合のマスコットキャラクター「生協さくら」ネタで盛り上がり。

2013 年 4 月 27 日 Comments off

「まわしよみ新聞@EARTH」にて。画像はご参加いただいた山田さんの投稿から。この日は防衛省生活協同組合のマスコットキャラクター「生協さくら」ネタで盛り上がり。イラストレーターのみやけさんが生協さくらを描いてくれたので、やたらと萌えな新聞になりましたww

ちなみに「生協さくら」でググルと以下のような画像が出てきました。

http://livedoor.blogimg.jp/dprj/imgs/5/3/53b95c17.jpg

■名前 :生協さくら(愛称:サクラちゃん)
■性格 :明朗、活発、天真爛漫、ツンデレ、困っている人、悩んでいる人を見ると放っておけない
■趣味 :ジョギング(陸)、スキューバダイビング(海)、スカイダイビング(空)などのアウトドアスポーツ
■特技 :お料理、お菓子作り
「ツンデレ」ってのが気になりますな・・・。

■1月24日(木)~6月27日(木)まで毎週木曜夜8時よりEARTHにて開催!『仏教タイムス』(仏教新聞)&『朝雲新聞』(自衛隊新聞)で「まわしよみ新聞」を作る

http://www.facebook.com/events/401703199913662/


http://www.mawashiyomishinbun.info/archives/186/


カテゴリー: 雑感 タグ:

本日は「夜明け前の釜ヶ崎まち歩き」(20時~翌朝8時。仮眠あり)です。飛び入り参加もOKですので。よろしくお願いします~!^^

2013 年 4 月 27 日 Comments off

本日は「夜明け前の釜ヶ崎まち歩き」(20時~翌朝8時。仮眠あり)です。飛び入り参加もOKですので。よろしくお願いします~!^^

■4月27日(土)20時~ 夜明け前の釜ヶ崎まち歩き~釜ヶ崎の現在進行形を体感する!~

http://www.facebook.com/events/222142534591618/


カテゴリー: 雑感 タグ:

七墓史観

2013 年 4 月 25 日 Comments off

明日は大阪府高齢者大学校のまち歩きガイド科にて「大阪の通史(前編)」の授業。

大阪の歴史を語るとき、大体、2パターンありまして。ひとつは「上町台地史観」。大阪は平城京、平安京よりも古い難波宮があり、日本最初の大寺である四天王寺があり、遣隋使・遣唐使が出立した住吉大社などがあり、日本最大の歴史都市である!というのが「上町台地史観」。もうひとつが「船場史観」でして。「天下の台所」「東洋のマンチェスター」「御堂筋」「大大阪」なんていって気炎を吐くのが船場史観です。どちらも正しく、面白いんですが、ぼくはこれに「七墓史観」というものを付け加えたい。つまり「アジール都市、悪所都市、敗北都市、ネクロポリス(死者のまち)としての大阪」です。

栄光の時代(上町台地、船場)だけではどうにも大阪という都市の許容性、寛容性、カオスは理解できませんから。都市墓地論。大阪とは無数の、名もなき無縁仏たちの一大墓地である。そういう観点から大阪というまちを捉えなおしたいですな。

■大阪七墓巡り復活プロジェクト

http://www.facebook.com/osaka7haka


カテゴリー: 雑感 タグ: