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霊友会の過去帳『靈鑑』。 霊友会は在家法華教団(日蓮信仰)ですが、それにシャーマニズム(霊媒信仰)と先祖供養(祖霊信仰)が渾然一体となっているのが特徴です。

2022 年 1 月 9 日

霊友会の過去帳『靈鑑』。

霊友会は在家法華教団(日蓮信仰)ですが、それにシャーマニズム(霊媒信仰)と先祖供養(祖霊信仰)が渾然一体となっているのが特徴です。

青経巻(法華経の読み下し文)、お題目(南無妙法蓮華経)を熱心に唱えながら霊能者(霊友会信者で大体、年長の女性。支部長といった役職があったりする)が相談者の祖霊を呼び起こして助言をする。大事なのは祖霊、先祖供養で、先祖をちゃんと祀れば悪いことは起きないし、何か悪いことが起きるのは先祖供養を蔑ろにしているから…というように考えます。

『靈鑑』は霊友会狂だった母が熱心に父方、母方(母方を大事にするのも新宗教系、霊友会の特徴であり、面白いところ)の先祖を徹底して遡り、調べて、作成したものです。霊友会独自の戒名(おえらいさんがつけてくれる。もちろん謝金がいります)をつけて、実際の墓に刻まれた戒名とは違うのですが、こうやって過去帳を制作する。

じつはこの『靈鑑』を作成するために、あちらこちらの役所から母が先祖の戸籍を取り寄せて、それが今回、父の死をキッカケに、僕の手に渡ったことが陸奥家ファミリーヒストリーのはじまりだったりしますw

霊友会の『靈鑑』に必要なのは「先祖の名前」ぐらいで「生前、何をしていたか?」とか「どこに住んでいたか?」といったようなことは気にしません。だから母もそんなことまでは調べなかった。
ただ、僕は父を亡くしたことをキッカケに戸籍簿の束を入手したもんだから、どうしても「父と子の関係」が気になった。「僕と父の関係」を考える上で「父と祖父」「祖父と曽祖父」の父子関係を知りたくなった。

特に曽祖父・陸奥利宗の存在が気になるのは「祖父が曽祖父から勘当された」という父と子の断絶が大きい。僕の家は勘当された家だから、本家や他の親戚筋と全く交流がない。祖父は晩年になって曽祖父の墓参りを親戚筋に願いましたが、それも許されなかった。

どんな相剋があったのか?もう古い話だから、調べたってわかりはしない。ただ曽祖父と祖父の人生、関係、物語を知ることで「父と子」の実存に迫れるかもしれない。死者を、祖霊の思いを受け継ぐというのはそういうことではないだろうか?


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