千里走るような 薮の中を
みなさん のぞいて ごろうじませ
金の鉢巻 襷に
和藤内が えんやらやと
とらえし けだものは
とらとーら とーらとら
とらとーら とーらとら
大阪あそ歩のまち遊び企画で、老舗料亭「花外楼」へ。人生初「とらとら」を体験しました。
http://www.kagairo.co.jp/
http://www.osaka-asobo.jp/machiasobi/30.html
お座敷遊び。なんてことないんですが、面白いです。よくできてます。料亭文化ですな。
http://www.mbs1179.com/osaka/kobetsu/19964.shtml
馬場章夫さんが「大阪あそ歩」を取材してくれました。茶谷チーフプロデューサーと一緒に、ぼくも少しだけ、インタビューにお答えしました。感謝!
本吉兆「絵ノ具皿八寸」
南港インテックスで開催された「日本最大の食の祭典 09’食博覧会・大阪」。ぼくは行けませんでしたが、行った人の話では盛況やったそうです。この大不況でも「食」は強いでんなぁ。
http://www.shokuhaku.gr.jp/
大阪はグルメ大国のフランスや中国に匹敵するほどバリエーション豊かな食文化を誇ります。懐石料理。割烹料理。うどんすき。てっちり。しゃぶしゃぶ。箱寿司。紙なべ。ハリハリ鍋。きつねうどん。たこ焼き。お好み焼。串カツ。ドテ焼き。国産ワイン。インスタントラーメン。レトルトカレー。屋上ビアガーデン。回転寿司・・・数え上げるとキリがないんですが、これらは全部、大阪発祥のグルメです。
そもそも日本料理というと「京料理」というイメージがありますが、これは間違いです。というのも京都(平安京)は山奥に位置していて海がないので魚を生食することが非常に難しかったんですな。京都古来の料理というのは、乾き物などを合わせた「煮る食文化」に留まっています。これは古都・奈良も同じです。また江戸は港町で魚が豊富なのですが、17世紀以降に出来た新興都市であり、畿内半島から遠く離れていることもあって煮る食文化が伝播せずに、刺身や江戸前寿司に代表されるような「割く食文化」を形成しました。
対して大阪は京都の煮る食文化の影響を受けながら、港町であるという絶好のロケーションにあったので「煮る食文化」+「割く食文化」を見事に融合させて「割烹」という新ジャンルを確立させました。「割烹」という漢字の「割」は割くこと、「烹」は煮ることを意味していて、要するに日本料理というのは、「割烹」のことであり、大阪料理のことなんですわ。こういうのを大阪弁で「ええとこどり」といいます(笑)
日本料理の一大ジャンルの懐石料理も、茶聖・千利休の茶懐石から派生したものです。千利休も京都人と誤解されているようですが、大阪・堺生まれで紛れもなく大阪人(堺人)です。利休の懐石は当初は「一汁三菜」という質素な形体から始まりましたが、やがて四季折々の自然や風流を入れ込むという粋な食文化へと発展していきました。舌だけで料理を味わうのではなく、器や杯、掛け軸、普請、庭などと一体化させて、味覚、触覚、視覚、聴覚、嗅覚と五感を駆使して食を楽しむ。これほど「贅沢極まりない食文化」というのは日本はおろか世界を探しても希で、だからでこそ住友や鴻池、加島屋といった名だたる大坂豪商たちが深く愛したわけです。この流れを汲むのが船場・高麗橋にある「本吉兆」で、過去3度の東京サミット(先進諸国首脳会議)では晩餐を勤めて、世界の首脳陣から大絶賛されました。
http://www.kitcho.com/osaka-hon/
http://mutsu-satoshi.com/2008/11/14/
こうした高級料理を生んで、それを継承しつつも、また一方ではインスタントラーメンやレトルトカレー、回転寿司といった大衆的な食文化を生み出したのも大阪料理の偉大なる功績です。インスタントラーメンの消費量は全世界で年間900億食を超え、回転寿司は「ローリング・スシ」と呼ばれてNYやロンドンでも大行列とか。大阪料理がいまや「世界料理」になっているわけで、これは大阪発信の文化大革命といえます。
食文化というのは一朝一夕に形成されるものではなくて、先人達の知恵と技術の積み重ねによって完成するもの。本吉兆やインスタントラーメンの快進撃は大阪が世界有数の文化都市であることの証明といえます。
部屋を整理していたら、Caetano Velosoの「Livros」が出てきました。
久しぶりに聞いたら、はまりましたわ。傑作です。再確認。
調べたら97年の作品。当時、ぼくは19歳ですか。
衝撃的なCaetano Veloso体験でした。
http://www.youtube.com/watch?v=7vV22LRNrpk&eurl
書物は超常的なもの
だが僕らはこれに触れ愛することができる
煙草のパックに触れるように愛しく
飼い慣らし育てるのだ
水槽の中で 本棚の上で 檻の中で 焚き火の中で
あるいは窓から投げ捨てるのだ
(僕ら自らが窓から投身するのを免れ得るかもしれない)
あるいは さらに悲惨なことだが、僕ら自身を憎むことを免れ得るかもしれない
もしくは ただたんに一冊
自分でも書いたりできるかもしれない
大好評の「大阪あそ歩」ですが、あんまりにもお問い合わせが殺到するので増発が決定しました。
●5月25日(月) 14:00 新町
天下一の花街・大坂新町を歩く~夕霧太夫の面影を求めて~
http://www.osaka-asobo.jp/machiaruki/21_01.html
●5月27日(水) 14:00 新世界
なつかしの大阪芸人発祥の地~てんのじ村から新世界へ~
http://www.osaka-asobo.jp/machiaruki/22_01.html
どちらも素晴らしいコースで、あっという間に埋まるかと思われます。ご予約はお早めに!
「もっとも好きな漫才師は誰?」と問われれば、ぼくは何の躊躇もなく、中田ダイマル・ラケットの名前を挙げます。ジャンケンという誰もがご存じの子供の遊技をモチーフに、丁々発止の遣り取りで展開する「僕の恋人」や、発想力、スケールの大きさが秀逸な「僕の漂流記」、爆笑モノの「家庭混線記」、出世作のスポーツ漫才「拳闘漫才」など、ダイラケ漫才は、どれを見ても変幻自在のおかしみに満ちあふれています。
ダイラケ漫才とは何か?と考えたときに、ふと思ったのが近松門左衛門の虚実皮膜論。ダイラケの漫才には「実」と「虚」とが織りなされた、曼荼羅のような笑いの奥行き、深さを感じます。最近の若手芸人の笑いは、動きとか表情とかリズムであるとか、即物的、テレビ的、プロレス的な「実の笑い」が蔓延していますが、ダイラケはイメージ的、思索的、哲学的な「虚の笑い」があって、そこには人間存在の限界性を飄々と越えた、あっと驚かされるような笑いの照射や含蓄があります。
これは大阪の文化土壌なんやと最近、しみじみ思ってます。大阪という土地は、長い歴史や文化を持ってます。奈良や京都より古い。記紀時代から連綿と歴史が折り重なった土地です。そこに住む住民たちの相互理解は進み、人間関係の心の襞(ひだ)にもすぐに気づき、1を聞けば2、3、4、5をパッと把握するような、機敏に長けたコミュニティ社会を形成しました。実際、大阪弁は、そうした言語特性を持ってますよ。「まいどおおきに」「よろしおますなぁ」「あんじょうたのんまっさ」…自分主体ではなくて、相手のことを常に思いやり、響きひとつとっても、柔和で、情があって、優れた世間智が含まれてます。
普段の社会生活においても、そうした鋭敏な言語感覚で暮らしているのだから、これが演芸・芸術の創造世界となれば、これはもう、1の事例を、7、8、9、10にまで拡大解釈して、虚虚実実の世界を繰り広げ、そこにどっぷりと没入してしまう…そんな飛躍した想像力と感受性が、大阪人にはあるんですわ。
人間存在の「実」や「虚」の移ろいを、いとも易々と、悠々と、大らかに楽しむ大阪人の豊潤なイマジネーション。それが近松の芸術やダイラケの漫才を生んだ。公家、武家といった制度に呪縛された京都や江戸には、こうした笑いや文化はなかなか育たないもんです。アンチテーゼ、反権力としての笑いや文化は育ったとしても、大阪的な、空を突き抜けたような、開放された、イノセントな笑い、荒唐無稽なファルスは生まれない。
結局、これが大阪の最大の武器でしょうなぁ。笑いこそ、大阪の華です。
NPO街屋集団さん主催の定例会で、セミナー講師をやることになりました。
http://www.machiya-shudan.org
ご興味ある方は、ぜひとも御参加ください。
以下は詳細です。
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街屋通信 VOL.155 平成21年5月2日
5月定例会 陸奥賢(むつさとし)氏を講師に招いて
『大阪あそ歩の過去・現在・未来』
今回は、生活情報サイト「All about」の大阪まちガイドであり、「大阪あそ歩」アシスタントプロデューサーの陸奥賢(むつさとし)氏を講師に招き、「大阪あそ歩」をはじめとする、まち活性化への様々な活動を紹介して頂きます。
一般の方を巻き込んで、「大阪」というまちの面白さ、エピソード溢れる歴史を再発見するというこの企画はすでに大人気。コースによってはすぐに満員になるものもあるとか。構成作家出身のまだ若い陸奥さんですが、まちを楽しく活性化する様々なイベント等を取材する立場から、「コミュニティ・ツーリズム」という考え方をベースに、今では仕掛人の側として、関西のあらゆるまち活性化に精力的に関わり続けています。
全国で「まち大学」が今話題となっていますが、こういう企画を実施するうえでの裏話や苦労話、またそこで生まれるものについて、興味深いお話が聞けることと思います。「BAR後藤屋・材木商店」でお酒を飲みながら、軽食を頂きながらのリラックスした会ですので、お誘い合わせのうえ、どうぞふるってご参加下さい。
大阪あそ歩
http://www.osaka-asobo.jp/
All about
http://allabout.co.jp/gs/travelosaka/
◆ テーマ:陸奥賢(むつさとし)氏
『大阪あそ歩の過去・現在・未来』
・「大阪あそ歩」のきっかけ・設立までの苦労話や失敗談
・「大阪あそ歩」をはじめとする、まち活性化への様々な活動の紹介
◆ 日 時:5月13日(水)19:00~
◆ 場 所:「BAR後藤屋・材木商店」
大阪市中央区西心斎橋1-10-35 アイビス心斎橋アルシュ11ビル2階
TEL/(06)4704-0107
◆ 会 費:正会員:2,000円/一般:2,500円
軽食付き,ドリンクは各自キャッシュオンにてお願い致します。
注:正会員についての申し込み・ご質問は末尾記載事務局まで
◆ 当日の連絡先:土山 携帯TEL/090-1911-7999
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◇来月の予定◇
6月20日(土)午前8:40集合
9:00~11:00 大阪市中央卸売市場(本場)見学会
果実の「せり」や水産物・野菜仲卸店舗の見学など
(大阪味噌醸造さんのお味噌も購入できますよ)
→簡単な市場説明と注意を受けてから、市場探検に出発
→展示コーナーでは、中央卸売市場について歴史年表や模型などで勉強
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◇事務局・ボランティアスタッフ・ご意見募集◇
街屋集団では事務・運営をお手伝いいただける事務局・ボランティアスタッフを募集しています。また、参加したい企画やまち歩きの場所、話を聞いてみたい講師の方、街屋集団に対するご意見・ご希望などございましたら、事務局まで気軽にお知らせください。
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5月定例会への参加希望者は、メール又はFAXにてご返信お願いします。
1.定例会参加確認 どちらかに□印をご記入下さい。
□ 参加希望。
・お名前:
・お仕事:
□ 都合により欠席いたします。
・お名前:
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街屋集団の事務局へのご連絡はメールかFAXにてお願い致します。
NPO街屋事務局 大阪市西区新町二丁目18-19-505
FAX/06-6533-2206
NPO街屋集団代表メールアドレス
office@machiya-shudan.org <mailto:office@machiya-shudan.org>
(配信停止・連絡先の変更もこちらまでお願いいたします。)
街屋集団ホームページアドレス
http://www.machiya-shudan.org
聖天山は大阪の山です。大阪あそ歩の陰陽師 安倍晴明のふるさと・阿倍野を往く~上町台地のロマンを求めて~で登りました。
標高14メートルですが、ちゃんと登頂証明書を発行しています。いちびってまんなぁ(笑)
AllAboutのブログサービスが終了するということなので、新しくブログを作ることにしました。過去の記事も編集してあげていこうと思います。
皆さん、よろしくお願いします。
http://osaka.yomiuri.co.jp/movie/topics/mv90422a.htm
大阪市内の隠れた名所、旧跡などを巡る町歩きイベント「大阪あそ歩’09春」がスタートしました。同市などが設立した「大阪コミュニティ・ツーリズム推進連絡協議会」が、市内の“隠れスポット”を地域に詳しい市民ガイドの案内で紹介し、新たな観光資源として掘り起こそうと企画しました。初回は約30人が参加し、天王寺区内の約2キロを歩き回りました。京都・清水寺にそっくりに造営された「有栖山清水寺」など、参加者は興味深そうに散策していました。5月31日まで。
http://www.osaka-asobo.jp/