雑司ヶ谷墓地にて。永井荷風墓。ひっそりしてて個人的には漱石よりよかったですな。江戸と東京のハザマ、アジール濹東にこそ奇譚はある。荷風こそ東京の文士です。
明治大学博物館にて。ギロチン。1931年制作のレプリカです。フランスでは1981年までギロチンによる処刑でした。苦痛が少ない「人道的」な処刑器具として医師ギヨタン博士が考案。ルイ16世もマリー・アントワネットもロベスピエールもこれで処刑され、死刑執行人はご存知「ムッシュ・ド・パリ」ことサンソン一族でした。
明治大学は明治初期の青年司法官3人(岸本辰雄、宮城浩蔵、矢代操)によって作られた学校で、3人は「フランス人権思想による近代法治国家」を理想としたんで、教授たちは人権思想の確立の歴史として拷問器具、処刑器具などをコツコツと収蔵してきたんですな。それが無料で見れます。明治大学えらい。ちなみに画像は「算盤責め」です。粉飾決裁が見つかった時にされる拷問で、あのホリ●モンもこれですべてゲロったとか。うそです。
明治大学博物館にて。法学部の教授たちが処刑器具や拷問器具を集めてましたが、商業系の教授たちは伝統商業品などを集めていたとか。この奈良県生駒市の高山茶筌はそのうちのひとつ。なにげにありましたが、これはスゴイ展示品で。高山茶筌は門外不出の一子相伝で、いまだに制作者は夜中に茶筌作りをする…といわれているんですな。竹は日本全国にありますが、茶筌のシェアはほとんど奈良県生駒市高山であるのはそういう理由からで。そして、この展示品は門外不出、一子相伝の高山茶筌の制作過程が伺いしれる。かなり貴重なものでしょう。驚きました。