「当事者研究スゴロク」の公式サイトを作りました。jimdoでペタペタはりつけただけですがww PDF(A3サイズ)でスゴロクがダウンロードできるようになってます!よろしくお願いします~!m(_ _)m
■「当事者研究スゴロク」公式サイト
http://tk-sugoroku.jimdo.com/
ジョン・ムーアさん、林くんと「AAT(淡路島×アート×タヌキ)トークセッション」をしてきました。ありがとうございました^^ じつに刺激的なトークセッションで。個人的にもいろいろと収穫はありまして、ちょっと、まとめてみました。
■芝右衛門狸考
古神道もそうだったんでしょうが、アイヌや琉球、ケルト、インディアンといった古代人、先住民族たちの「ネイティブ・ウィズダム」(自然の叡智)には「人間=動物=神」というじつにフラットな横軸の死生観が展開している。「縦軸」ではなくて「横軸」であることが重要で。「あの世」(彼岸)と「この世」(此岸)というのは、たった1本の川を挟んで存在していたりする。死者は川の向こう、山の向こうにいる。行ったり来たりもできるし「地続き」の感覚が強い。目に見えないこと、超自然的なものというのも、とても近しいところに存在している。
人間、自然(この世)と超自然(あの世)を繋ぐ存在も、じつに多種多様で。「神」といった超自然的なものを左に置けば、そこから右に「妖怪」(鬼・天狗・河童など)、「神使」(狐・蛇・猿・鹿・牛など)、「異類」(狸・鯰・蚕など)「人間」が並ぶ。
神⇔妖怪⇔神使⇔異類⇔人間
「神」は超自然的な存在で、「妖怪」は神が何らかの理由で変容してしまったもの。ともに形而上的な存在です。普通の人間にはなかなか見えない。「神使」と「異類」は要するに「動物」で形而下の存在なんですが、神使が超自然的なもののシンボルや象徴として崇められる存在だとすれば(狐は稲荷神、蛇が大物主、猿は日吉神、鹿は春日神、牛は天神さま)、異類は、その範疇外の存在で。いまの我々の考えでは、これらを「縦軸」に置き換えてしまいがちですが、あくまでも「横軸」の展開であって、それぞれ、存在としての価値は等価です。
化けることは狐も狸もできますが、とくに「狐は憑く」ことができて、「狸は化かす」ぐらいしかできないというのは、これは「神使」と「異類」の存在の違いをよく表現してます。狐は神の使いですから、人間の意識内に憑依して、人間をコントロールすることだってできる。「形而上的な力を持った動物」なんですな。しかし、狸にはそんな特別な力はありません。せいぜい、なにかのモノ(形而下)に化けて、人間を驚かしたりするぐらい。
日本全国に異類の話はありますが、とくに多いのが狸の話。その狸の中でも、特に面白いのが淡路島の「芝右衛門狸」。洲本の三熊山に住んでいて、大坂・道頓堀の芝居が大好きで、よく観に行ったとか。時代は元禄期で、また芝右衛門は初代片岡仁左衛門の贔屓やったそうで。当時の上方歌舞伎は初代坂田藤十郎の全盛期ですが、藤十郎やのうて、あえての仁左衛門贔屓。なかなかの粋で、このへんが渋いんですな。それで仁左衛門が出るとなると、芝右衛門は人間さまに化けて、洲本から船を乗り継いで中座に通う。ところが狸は現金主義やのうで葉っぱ主義なんで、木戸銭を葉っぱで払う。それが興行主にばれて、犬を嗾けられて、中座の入口で食い殺されてしまう。食い殺されてからが、芝右衛門の本領発揮で、怨霊化するんですな。中座にまったく客が入らんようになる。「これは芝右衛門の祟りである!」ということで、劇場関係者が芝右衛門を祀ることにすると大入りを記録。以後「芝居の神様」として中座に祀られることになった。いまだに中座にモニュメントは残ってます。
芝右衛門物語のユニークさは「芝居を観に行く狸」という設定で。芝居ってのは「人間が化ける」って話です。歴史上の人物やら若旦那やら遊女やらに化ける。狸はそもそもは「化ける存在」なんですが、その化ける存在の狸が、「人間の化ける姿」を観に、淡路島から道頓堀までやってくる。このへんに「人間と異類の存在の価値転換」が起こっている。ちなみに、これは仁左衛門のコマーシャルという説もありますな。「仁左衛門の芸は、わざわざ狸まで観に来るほどなんや!」ということで広告宣伝を打った。ありえる話です。
ちょっと話が飛びますが、世の中には「日本三名狸」ってのがあるらしく、誰が言い出したのかようわからんのですが、「佐渡島の団三郎狸」「屋島の禿狸」と並んで「淡路島の芝右衛門狸」が選ばれています。それで「屋島の禿狸」と「淡路島の芝右衛門」は、「化け合戦」をしたことがあるそうで。屋島(平家の落ち武者伝説があるところで禿狸も平家の落ち武者イメージから連想されたという説があります。また落ち武者を指して「あれは人間ではなくて狸だから見逃してやれ」とお目こぼしの理由にされたという説もあります)の禿狸が素晴らしい「源平合戦」を化けて再現すると、芝右衛門は「おれも凄いものを見せてやるから明日、街道に来い」と指定するんですな。それで禿狸が行ってみると、見事な大名行列があって、禿狸は「これは凄い化け具合だ!」と行列の前に出て拍手喝采しようとすると、それは本物の大名行列で「無礼者め!」と禿狸が斬り殺される・・・というもんです。このエピソードもぼくは大好きで「芝右衛門の化かし」は「狸の化かし」と違って「人間の騙し」のような狡猾さを内包している。これはもはや「狸と狸のエピソード」というよりも「狸と人間のエピソード」です。
要するに「芝右衛門(狸が人間に)と仁左衛門(人間が化ける)」エピソードと同じように「禿狸(狸として化かす)と芝右衛門(人間的に騙す)」エピソードも「人間と異類の存在の価値転換」的な現象が、芝右衛門というキャラクターで具現されている。こういう狸は他にいないわけですな。こういう「異類」は非常に珍しい。ぼくが「芝右衛門狸は面白い!」とあっちこっち広言するのは、この「人間と異類を行ったり来たりできるトリックスター」という稀有な特性であるわけです。人間と異類は違う存在だけれども、芝右衛門狸を見ていると、人間と異類が接近してくる。
神⇔妖怪⇔神使⇔異類⇔芝右衛門狸⇔人間
・・・という図式が成立しうる。芝右衛門狸は「人間に最も近い異類」といってしまっていい。これは要するに「異類の果て」にある「神」という超自然的な存在のことを考えるのに「芝右衛門から始める」ということが入口として最適だということでもあります。芝右衛門狸という存在を突き詰めて考えていくと、その先に超自然的な存在ですら射程に収めることができる。
蛇足ですが、もうひとついっちゃうと
神⇔妖怪⇔神使⇔異類⇔芝右衛門狸⇔片岡仁左衛門(役者、アーテイスト)⇔人間
・・・ってのもあるんですな。この場合、芝右衛門狸に匹敵する化かし(異類)の存在として片岡仁左衛門が選ばれてますが、この片岡仁左衛門は「役者」とか「アーティスト」といった存在のアイコンであり、象徴であり、シンボルです。狸とアートが結びつくのも、ココです。だから淡路島アートセンターが「淡路島×アート×狸」ってやるのは非常に理に適った話。なんやみなさんから話を聞いていると、最初は思いつき?直観?でやったみたいですがww いや、しかし、直観にこそ真実が宿る。素晴らしいプロジェクト。淡路島アートセンターのみなさんに拍手!!
2015年2月1日(日)実施の「浪速お化髪行列」にてトークセッションをすることになりました!「節分」「お化け」「花街」「太夫道中」「アジール」「異類」などに関する話などをする予定です。詳細が決まればまた告知します!^ ^
もう、しかし、来年の節分の話とは…σ(^_^;)
毎日新聞さんの主催で東京都千代田区の「毎日新聞社・毎日ホール」にて「まわしよみ新聞」ワークショップを実施することになりました!毎日新聞さんの公式サイトでも案内がでたのでシェアしますm(_ _)m
なによりも驚いたのが「※毎日新聞以外の新聞をできればご持参ください」(!!?)というアナウンス。いや、ビックリしました。毎日新聞さん、太っ腹といいますか、すごいですね・・・。ちょっと感動しました。
無料で一般の方でも参加できます。ぜひともご参加を!^^(要予約です。「新聞と教育」推進本部までメールかお電話をお願いします。電話番号は03-3212-3359。メールアドレスはjissen@mainichi.co.jpです)
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■第109回新聞活用実践教室 記者講演 + 実践「まわしよみ新聞」御案内
http://www.mainichi.co.jp/corporate/education/109ts.html
※毎日新聞以外の新聞をできればご持参ください。会場の収容人員に限りがありますので参加を希望される方は念のため下記までメールか電話で連絡をお願いします。(事務局より)
☆問い合わせ等は「教育と新聞」推進本部までお願いします(電話03-3212-3359)
☆次回以降の案内をメールで希望される方は下記アドレスに氏名(かな)・勤務先を記入の上送ってください。
jissen@mainichi.co.jp
当事者研究スゴロクのPDFバージョンです!「まわしよみ新聞」「直観讀みブックマーカー」と同じで、もちろんオープンソースです。ご自由にお使いください!m(_ _)m
■当事者研究スゴロク(PDFバージョン)
http://goo.gl/I8Xerq
■当事者研究スゴロクの遊び方
http://goo.gl/nNjNvR
①3~5名で1グループを作ります。
2名でも6名でも遊べますが推奨は4名です。人数が多いときはわけてやりましょう。
②自分の「失敗・挫折・苦労」のエピソードを四角い枠の中に書きこんでください。書きこむ白紙の枠は全部で8枠あります。ひとり1枠は必ず「失敗・挫折・苦労」エピソードを書きこんでください。
③失敗・挫折・苦労のエピソードの「衝撃レベル」を「1から6」で評価して「○コマすすむ」の中に書きこんでください。すごい衝撃のエピソードほど「6コマすすむ」でゴールに近づきます。
④サイコロを振ってスゴロクをスタート!
⑤最初の1コマから6コマでは「自己病名」をつけるコマです。スゴロクの右欄にある「みんなの自己病名枠」に書きこんでください。
⑥早くゴールすることよりも「スゴロクのコマ作り(エピソード語り)」や「自己病名についての対話」を楽しみましょう!
失敗・挫折・苦労エピソードを話して、その「衝撃レベル」をみんなで評価することで、自分の失敗、挫折、苦労を「大変だと思ってたけど3コマぐらいなんだ」とか「6コマレベルですごいといわれた!」といったように相対化できます。やればやるほど、「6コマレベル」を目指したくなるので、どんどんとみんなが、より衝撃の失敗・挫折・苦労エピソードを語りだす・・・という「弱さの情報開示」が進む効果があります。
「当事者研究」を知らない人でも気軽に楽しめる、アイスブレイク的なコミュニケーション・ツールです。
このあいだの應典院さんの寺子屋トーク「仏教と当事者研究」でデビューして、もう少し改良がいる・・・と加筆修正をして、ついに「当事者研究スゴロク」が完成しました!制作は一ノ瀬かおるさん。ほんまにがんばってくれました。ありがとうございます~!^^
またPDFバージョンもアップできるようにしますが、ひとまずはJPEGバージョンで。FBやと勝手に画像が劣化する可能性もあるので、ぼくのブログにも画像を置いておきます。
■当事者研究スゴロク
http://goo.gl/mImLXl
オープンソースです。「当事者研究」の入口として。みなさん、ぜひ、いろんなところでご使用してみてくださいm(_ _)m
木津まち歩きで、まちライブラリー@大阪府立大学へ。磯井さんから直々のご説明。本棚の高さの秘密を知りましたww 磯井さん、ありがとうございました〜!^ ^
10/17(金)18時30分より「川西市市民活動センター」「男女共同参画センター」の運営事業として「まわしよみ新聞」が実施されます!^^ ご興味ある方はぜひともご参加してください~!
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■みんなで読めば世界が広がるまわしよみ新聞…って知ってる?!
http://www.gesca-kawanishi.jp/course/each/mawashiyomi26.html
と き:平成26年10月17日(金)
18:30~20:30
対 象:どなたでも参加できます。
自分とは異なる“ものの見方”に触れてみたい方、
ぜひどうぞ!
定 員:先着10人
申 込:10月1日(水)9:00~
参加費:無料
持ち物:みんなで“まわしよみ”したい新聞があればお持ちください。
保 育:有り(先着8人:1歳半~就学前まで)
保育の申込みは10月10日(金)17:00までに!
「まわしよみ新聞」も「直観讀みブックマーカー」も「当事者研究スゴロク」も全部、應典院さんとのご縁から産まれました。ほんまに、ありがたいことです。
今年もやります!「應典院コモンズフェスタ2015」!