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2022 年 12 月 16 日 のアーカイブ

一通の手紙が日本の歴史を変えることもある?

2022 年 12 月 16 日 Comments off

大阪。北浜東。日本郵政・大阪ビルにあるのが前島密像。

明治元年、大久保利通が大阪遷都して、そのままなら大阪が首都になる予定であった。ところがある日、大久保の元に差出人不明の投書が届いた。それは「大阪ではなく東京を首都にするべし」という内容で大久保は投書の内容を吟味して東京奠都(遷都ではなく)を決行した。

誰の投書かわからなかったが、のちに前島密が大久保に「実はあの投書は私でした」とカミングアウトした。こいつさえいなければ今頃、大阪が首都に!と思わなくもないが、長く首都なんかになると大阪文化は今以上に、さらに破壊されていたことでしょうな。

結局「名こそ惜しけれ」の崇高なる江戸文化は薩長、近代化に犯されて蹂躙されたという気がしてならない。

しかし投書した前島密が、のちに日本郵政の父になるとか出来過ぎである。一通の手紙が日本の歴史を変えることもある?


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ラジオの戦争

2022 年 12 月 16 日 Comments off

大阪城。ラジオ塔。第二次世界大戦、太平洋戦争はラジオの戦争であった。

ラジオ=音声は、新聞=文字よりもよっぽど扇情的に大衆に訴える。ナチスドイツのヒトラーの演説を聞くと「絶叫」している。あんなのが日夜、お茶の間に直接、流されてきたら、そりゃあ国民は狂うであろう。

日本もまた同じく。昔のラジオは精度が悪かった。近衞首相の声は感高く、明瞭で歯切れが良いように聞こえ、それが国民人気に繋がったという。歯切れがいいだけで中身はトンデモナイ。トンデモナイが威風堂々の演説ぶりで、それだけで大衆は扇動された。公家の血筋も影響したであろう。

ラジオの戦争を終結させたのが昭和天皇の玉音放送であった。まさにラジオで始まり、ラジオで終わった近代戦争といえる。


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