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いまこそ仁政の鐘の音を聴きなはれ

2022 年 12 月 20 日

大阪名物。二つ井戸。金龍井戸と銀龍井戸とあった。金龍は真水。銀龍は海水混じり。だから金龍は飲み水で、銀龍は生活用水として使われた。

要するに井戸(湧水)は隣同士なのに地下水脈が違っていた。おそらく金龍水は上町台地からの地下水脈で、銀龍水は道頓堀川、大阪湾に繋がる地下水脈ではないだろうか。江戸時代の人たちにとっては不思議で奇妙で謎めいた井戸であったに違いない。それで有名となった。

真田幸村、豊臣秀頼が大阪城から脱出する際にこの二つ井戸から出たという伝説もある。井戸のふりして実は片っぽは空井戸で大阪城の抜け穴だった(だから2つ井戸がある)…ということだが、まあ、これは都市伝説の類。こういう話はウソだろうが話のネタとしてオモロイ。

3代将軍の家光が寛永11年(1634)、大坂三郷の地子銀免除を宣言した。大坂は夏の陣の焼け野原で、戦後復興に苦労していた。しかし、この税金免除で大坂は経済的大発展を遂げて、元禄バブルの「浮世」の時代を迎える。

この税金免除の恩恵に感謝して町衆がお金を出して作られたのが「仁政の鐘」。現在も釣鐘町にあって現役だが、この「仁政の鐘」を鋳造する際に使われた井戸水が二ッ井戸であるという。

世の中、不経済、不景気で苦しんでる時は税金免除、減税せなあきませんねん。増税なんてもってのほか。いまこそ仁政の鐘の音を聴きなはれ。


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