大手スーパーではネギを100円で売ってる。地元の八百屋では120円で売ってる。消費者としては大手スーパーでネギを買ってしまう。しかし大手スーパーは大抵、東京資本(外資)で、その100円は結局、東京にいく。永遠に地元に100円は帰ってこない。
逆に地元の八百屋で買えば120円は地元に残る。ネギで儲けた八百屋のおばちゃんが、また地元の魚屋でアジを買う。アジで儲けた地元の魚屋のおっちゃんが、また地元の布団屋で布団を買う…と「地元の店」で買い物を続ける限り、お金はグルグルと地元を巡り続けるので、地元経済は活性化する。
いま、日本全国どこの駅に降りても地元の店というのがないんですな。大抵、大手スーパーが幅を利かしてます。また行政が地元活性化、駅前活性化なんていって、駅前の地元の古い商店街を潰して、真新しい大手スーパーを誘致したりするから哀しいですな。東京に金を送るスーパーを誘致して、なにが地元活性化や?と思うんですが、行政マンは結局、ビジネスマインドがないので、金の流れとか、そんなことはどうでもええので、騙されてそんなことになる。
いや、じつは行政マンもアホやないので、実際はそういう金の流れもわかってるわけですが、古い駅前の商店街を活性化させようと思うと、地元のおっちゃんとか、正直、いろいろ言われて、めんどくさいわけです。それより東京の若い話のわかるデベロッパーのリーマンと話するほうが、何事もスマートで物事が進みやすい。駅前も綺麗になるし・・・というわけで、日本全国どこでも同じような駅前ができあがるわけです。まったく面白味もなんにもない。綺麗になった駅前の様子をみて「わがまちも発展してきた」なんて思うひとがいるから、これまた情けない・・・。中味をみたら全部、東京系の企業やないか?と思うんですが。
コミュニティ・ツーリズム(まち歩き)というのは、その本質は外需観光やなくて内需観光です。ぼくが「大阪あそ歩」で、大阪市の契約プロデューサーをやってたときは、「大阪に遊びにきて!」とか「外の人に来て欲しい」なんて一切、思ってなかったですな(表向き、そういうこといわないとダメなんでそういうこというてましたが)。ぼくは地元のひとが、地元のまちを案内し、そこに地元のまちのひとが参加して楽しむ・・・という構造を作りたかった。
それで300ものまち歩きコースを作ったわけですが、ようさんあったんで、「どこがオススメのまち歩きですか?」とよく聞かれたんですが、ぼくは徹底して「わがまちを歩きましょう」と返してました。自分が産まれたまち、自分が育ったまち、自分が働いていたまち、自分が住んでいたまち。そこを歩きましょうと。そんなの歩いて面白いんかいな?と思うんですが、これがやってみると、もう、トンデモなく面白いんですな。なぜか?「わがまち」だから。要するに「30年間、毎日、歩いていた通勤の道路の、ちょっとした脇のお地蔵さんにそんな伝説が!?」という発見があったりするということです。これは「30年間、そこに住んでた」という重みがないと、この衝撃はわかりません。泣きだす人もでてきます。それぐらい、重い。
コミュニティ・ツーリズム(「わがまち」の観光)の神髄というのは、そういうもんなんで、「はじめてこのまちにきました」という外の人が、まち歩きに来たって、じつはようわかりませんわ・・・というのが、ぼくの本音です。また来なくていいとも思ってます。それよりも自分のまちを歩きなさいと。コミュニティ・ツーリズムは、要するに「わがまちを楽しもう」という思想運動なんで。そうやって歩けば、必ず、「わがまちのイメージ」(=「わがまち観」に違う角度から光を当てるということ。観光)というのが変わります。
そうやって、わがまちを歩く。わがまちを楽しむ・・・ということから、郷土愛(パトリオティズム)というものを育む。郷土愛が育まれることによって、「地元経済活性化」を旗印に進められる東京資本のデベロッパーや行政マンがやろうとしている駅前再開発のウソやカラクリなんてことにも気づく(気づけばええなぁ)・・・というのがコミュニティ・ツーリズムをやるひとつの意義ですな。
あと「外に観光にいかれるより、わがまちで観光してくれたら、そのぶん、お金が外にいかない」・・・という、そういう「守りの観光」でもあります。東京観光とか京都観光するより、地元のまちを観光してくれと。これは大手スーパーで買うより、地元の店で買ってくれ、という発想(コミュニティ・ビジネス)と同じです。
しかし、こういう仕事を5年ぐらいやっていて、気づいたのが、「ほな、どこもかしこもコミュニティ・ビジネス、コミュニティ・ツーリズムをやったら、わがまちさえよければそれでええという発想にならへんか?」ということでして、これはいろんな意味で困るんですな。コミュニティ同志で潰し合うということになりかねない。実際、「ふるさと納税」とかそんなことになってますな。「A町やのうて、うちに納税してくれ!」というのは、これはまさしく「A町潰し」ですから。仁義なきコミュニティ戦争ですわw
それで「コミュニティ活性化だけやといかん。コモンズ(入会。共有財産を大切しようという思想)がいる」という発想にいたったわけです。だから、ぼくは「コモンズ・デザイナー」を名乗ってるわけです。コミュニティの調整弁、緩衝剤=コモンズというわけです。
年々、こういうコモンズが必要やという意識は高まってます。もっとコモンズ・デザイナーが増えたらええな、とも。
・・・というわけで、38歳になりました。昨日はオカンの誕生日ですが、今日がぼくの誕生日。メッセいろいろときてまして。ありがとうございますw どんな38歳になりますかな。
38歳で死んだのは太宰治、メンデルスゾーン、アポリネール、ガーシュウィンとか。坂口安吾は38歳は戦争中で、ほぼなんもしてないですな。空襲でも逃げ回れるようにカラダを鍛えていた。ブライアン・ウィルソンは38歳当時はドラッグ中で、寝てばかりいました。愛すべき天才、狂人たちよ。
大手スーパーではネギを100円で売ってる。地元の八百屋では120円で売ってる。消費者としては大手スーパーでネギを買ってしまう。しかし大手スーパーは大抵、東京資本(外資)で、その100円は結局、東京にいく。永遠に地元に100円は帰ってこない。…
Posted by 陸奥 賢 on 2016年2月11日
【新潟県】新潟市鳥屋野地区公民館主催の「新聞活用NIEカフェ」でまわしよみ新聞が実施されました!^^ 新潟県NIE推進協議会のご報告です。ありがとうございます~!m(_ _)m
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■新潟県NIE推進協議会「NIE成人講座」
http://www.niigata-nippo.co.jp/blog/nie-niigata/post-16.html
2月3日(水)、新潟市鳥屋野地区公民館主催「新聞活用NIEカフェ」が行われた。参加者は、前半、記事の読み方や新聞の活用法について学んだ。後半は「まわしよみ新聞」を行った。一人一人がこの日の新聞で「一番良かった」「面白かった」を観点に記事を選び、会話を通して記事をランク付けし、それを台紙に張って新たな新聞を制作した。参加者からは「新聞の書き手・作り手の意図が分かり、記事選定に役立った。また、これまで以上に新聞を読むことに心がけたい」という感想が聞かれた。
【神奈川県】神奈川県PTA協議会さんのサイトで去年11月に実施された「寒中PTA&一小PTAにこにこタイムズ~まわしよみ新聞一緒にやりましょう!~」の報告記事が掲載されていました!^^
PTAさんでまわしよみ新聞を実施する・・・という事例が福岡県や神奈川県など、ちょこちょこと出てきました。まわしよみ新聞で「学校」と「家庭」が結びつく。面白い取り組みやなぁと思ってます。もっといろんなところで実施されたらええなぁ~^^ 全国のPTAさん、期待してます!w
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■神奈川県PTA協議会「寒中PTA&一小PTAにこにこタイムズ ~まわしよみ新聞一緒にやりましょう!~」
http://goo.gl/JtIQ2F
■寒川町立寒川中学校・一之宮小学校PTA*(共催)
■実施日:平成27年11月24日(火)
【参加報告】
横浜まわしよみ新聞、支局長の高橋亜希子氏による紙面作成講座を受けたのち、中学2年生約100人がグループを作り指導者のもと新聞記事の切り抜き、記事選択のプレゼン等を行い、回し読み新聞を完成させる。グループごとに発表、他グループの新聞を読む。
PTAのほかに、消防本部、教育委員、町議員、商店会長、自治会長、民生委員、神社神主、住職、新聞販売店など多くの地域の方々の参加もあり、地域交流の場となっていた。また、日ごろのPTAは役員が中心となることが多いが、活動の範囲を近隣の小学校、また地域へと広げることができたという声も聞かれた。保護者も自分たちの活動を知ってもらい、ほめられることで活動に自信が持てたようだ。
子どもたちはなおのこと、大人との交流の中で、認めれれる、ほめられることにより自己肯定感が育まれる。事業開催の結果、大いに成果が得られたようだった。
みなさま
いつもお世話になっております。
まわしよみ新聞オーナーの陸奥賢です。
まわしよみ新聞はコモンズ・デザインであり、完全フリーのオープンソースであり、「いつでも、どこでも、だれでも自由にやって頂いてええですよ」というものです。また参加費を有料にして実施していただいても一向に構いません。参加費500円でも1000円でも5万円でも結構で、値段設定も企画者、主催者の自由裁量です。「まわしよみ新聞の編集長やります!」「まわしよみ新聞のファシリテーションやります!」と会社や学校やコミュニティセンターなどにご自身を売り込んでいただいても構いません。編集長の名人、ファシリテーションの達人になって、参加費やら講師料で食べていける人、生活できる人なんてのが出てきたら、それはそれでスゴイことで、ぼくとしてもじつに愉快やなと思ってます。名刺に「まわしよみ新聞編長長」とか「まわしよみ新聞ファシリテーター」とか書いて、名乗って頂いても一向に構いません。
ワークショップにも知的財産権があるらしく「なんで使用料、お金をとらないのか?」ともよく質問されますが、これはぼくなりの「社会実験」であり、もう少し詳しくいうと「贈与経済の実践」です。まわしよみ新聞をやろうというプレイヤーは何人いてもいい。いればいるほどいい。それがやがて、まわしよみ新聞を文化たらしめると確信しています。
ありがたいことに、最近、加速度的に日本全国各地でまわしよみ新聞が実施されていて、それに連れて新しいまわしよみ新聞編集長、関係者も大勢増えてきております。それで「参加費を有料にしてもいいですか?」とか「まわしよみ新聞の使用料はいくらですか?」とか「まわしよみ新聞編集長と名刺に記載してもいいですか?」といったお問い合わせも多くなってきましたので、ここに改めて、ご報告させていただきました。
まわしよみ新聞はみんな(=集合知によって)で作るメディア遊びです。今後とも何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m
むつさとし拝
【千葉県】「流山おおたかの森高校」(流山市)でまわしよみ新聞が実施されました!^^ 「ちばとぴ」(千葉日報)さんのご報告です。ありがとうございます~!m(_ _)m
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■記事読み意見言い合う 流山おおたかの森高校(流山市) 【NIE報告 県内実践校の取り組み】
http://campus.chibanippo.co.jp/nie/1543
県立流山おおたかの森高校は、NIE実践校の指定を受けて2年目になる。昨年6月の公職選挙法改正に伴い、18歳選挙権が実現した。これを受けて、本年度は主権者教育の一環として、新聞をさまざまな場面で活用した。毎日廊下にその日の新聞を掲示し、地歴公民科の授業を中心に毎時間、新聞記事を読んで意見を書く取り組みを行った。いつも当たり前に新聞に触れる環境づくりと授業を続けている。生徒の多くが新聞をほぼ読んでいない実態も踏まえ、新聞で生徒と社会をつなぎ、生徒の主権者としての自覚、社会参画の意識を高めている。
また、自分の気に入った記事を切り取り、班で記事をプレゼンし合って壁新聞を完成させる「まわしよみ新聞」を実施。記事に対して自由に意見や感想を言い合うことによって多角的・多面的なものの見方を養った。今年はいよいよ参院選で18歳が投票する見通しだ。模擬投票や政策比較にも引き続き新聞各紙の記事を活用していく。
【千葉県】「流山おおたかの森高校」(流山市)でまわしよみ新聞が実施されました!^^ 「ちばとぴ」(千葉日報)さんのご報告です。ありがとうございます~!m(_…
Posted by 陸奥 賢 on 2016年2月9日
【兵庫県】2/14(日)13時半から「おおやアート村」(養父市)さんにてまわしよみ新聞が実施されます!^^ 神戸新聞さんや朝日新聞さんにも告知がでたとか。投稿は神戸新聞北兵庫販売センターの長島さんの投稿より。ありがとうございます~!m(_ _)m
2/13(土)15時より「豊岡新聞販売組合」さんが主催で「まわしよみ新聞@豊岡劇場(2階多目的ホールにて)」を実施するんですが、販売店さんが企画するまわしよみ新聞の動きとしては、北兵庫界隈がかなり熱くなってますw
ぜひともご参加ください!m(_ _)m
【兵庫県】2/14(日)13時半から「おおやアート村」(養父市)さんにてまわしよみ新聞が実施されます!^^ 神戸新聞さんや朝日新聞さんにも告知がでたとか。投稿は神戸新聞北兵庫販売センターの長島さんの投稿より。ありがとうございます~!m(_…
Posted by 陸奥 賢 on 2016年2月9日
【奈良県】「まわしよみ新聞@そらみる」です!^ ^ 全方位型の斬新なまわしよみ新聞なんてのもできてますw ありがとうございます〜!m(_ _)m
【奈良県】「まわしよみ新聞@そらみる」です!^ ^ 全方位型の斬新なまわしよみ新聞なんてのもできてますw ありがとうございます〜!m(_ _)m
Posted by 陸奥 賢 on 2016年2月10日
2月11日はなんの日か?建国記念日ですが、じつはオカンの誕生日です。64歳とか。メール送ったら「早く65歳になりたい。年金が満額になるから」という返事が。現在の年金額では、ほんまにギリギリの生活でして。今話題の下流老人?とかいうんですかね。慎ましく暮らしてはります。オレオレ詐欺にあうとかの心配はないですな。マイナス金利も関係あらへん。預金なんかないですからw
新自由主義の企業体は、無税都市、無税国家に逃げて、タックスヘイブンで国家に税金を払わない。その結果、「国家のセーフティネット」(国民皆保険、年金制度、障害者福祉、生活保護などなど)が立ち行かなくなり、崩壊しつつある。21世紀は観光、交流の時代とかいいますが、もはや「国民」という枠組に入らない人々も多い。「移民」「流民」「難民」は人類史上かつてない規模でドンドン増えつつある。彼らは「国民」ではないので当然「国家のセーフティネット」が機能しない。社会不安は増加する一方で、要するに、明らかに近代国民国家は終焉を迎えつつある。
しかしセーフティネットがない時代に生きられるほど人間存在は強くない。近代国民国家に代わるセーフティネットの基盤はどうしたって必要ですが、それが一体、なんなのか?小さな地縁コミュニティ(コンパクトシティ構想など)なのかも知れないし、ぼくはコモンズ的なシステムに注目してます。他にも贈与経済やバーター取引といった非市場社会や、アメリカ大統領選候補のサンダース氏がいうような「社会民主主義」や、仮想通貨ビットコインに代表されるようなブロックチェーン・テクノロジーなんかも興味深い。なにやら劇的に世の中の仕組みが変わりそうな、そんな気配を感じてはいますが、うーん、わからんですな。まあ、いろいろ模索して社会実験すりゃええんやろうとは思ってますが。
なにはともあれ、建国記念日。崩壊しつつある近代国民国家よ、ありがとう。そして、さようなら。
2月11日はなんの日か?建国記念日ですが、じつはオカンの誕生日です。64歳とか。メール送ったら「早く65歳になりたい。年金が満額になるから」という返事が。現在の年金額では、ほんまにギリギリの生活でして。今話題の下流老人?とかいうんですかね。…
Posted by 陸奥 賢 on 2016年2月11日
【新潟県】新潟市鳥屋野地区公民館主催の「新聞活用NIEカフェ」でまわしよみ新聞が実施されました!^^ 新潟県NIE推進協議会のご報告です。ありがとうございます~!m(_ _)m
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■新潟県NIE推進協議会「NIE成人講座」
http://www.niigata-nippo.co.jp/blog/nie-niigata/post-16.html
2月3日(水)、新潟市鳥屋野地区公民館主催「新聞活用NIEカフェ」が行われた。参加者は、前半、記事の読み方や新聞の活用法について学んだ。後半は「まわしよみ新聞」を行った。一人一人がこの日の新聞で「一番良かった」「面白かった」を観点に記事を選び、会話を通して記事をランク付けし、それを台紙に張って新たな新聞を制作した。参加者からは「新聞の書き手・作り手の意図が分かり、記事選定に役立った。また、これまで以上に新聞を読むことに心がけたい」という感想が聞かれた。
【千葉県】「流山おおたかの森高校」(流山市)でまわしよみ新聞が実施されました!^^ 「ちばとぴ」(千葉日報)さんのご報告です。ありがとうございます~!m(_ _)m
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■記事読み意見言い合う 流山おおたかの森高校(流山市) 【NIE報告 県内実践校の取り組み】
http://campus.chibanippo.co.jp/nie/1543
県立流山おおたかの森高校は、NIE実践校の指定を受けて2年目になる。昨年6月の公職選挙法改正に伴い、18歳選挙権が実現した。これを受けて、本年度は主権者教育の一環として、新聞をさまざまな場面で活用した。毎日廊下にその日の新聞を掲示し、地歴公民科の授業を中心に毎時間、新聞記事を読んで意見を書く取り組みを行った。いつも当たり前に新聞に触れる環境づくりと授業を続けている。生徒の多くが新聞をほぼ読んでいない実態も踏まえ、新聞で生徒と社会をつなぎ、生徒の主権者としての自覚、社会参画の意識を高めている。また、自分の気に入った記事を切り取り、班で記事をプレゼンし合って壁新聞を完成させる「まわしよみ新聞」を実施。記事に対して自由に意見や感想を言い合うことによって多角的・多面的なものの見方を養った。今年はいよいよ参院選で18歳が投票する見通しだ。模擬投票や政策比較にも引き続き新聞各紙の記事を活用していく。