昨日は「大阪七墓巡り復活プロジェクト2013」の葭原墓地編。歌人・北夙川不可止伯爵による「レクイエム歌會」のあと、みんなが作ったレクイエムの歌を葭原墓地の沖向地蔵さん、長柄墓地の孝徳地蔵さんの前で静かに詠唱して合掌しました。福岡、熊本、東京と遠方者や20代の学生さんなどがやってきてくれて、これがまた嬉しく。ええ供養ができたと思います。伯爵、ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!^^
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最後に歌を披露しておきますw
耐えがたき暑さ重たき蝉時雨赤き火の玉六甲へ落ちゆく
七夕の夜にめぐりて無縁墓七墓つなぎ有縁なりゆく
そで通すロングコートの思い出に「これさえあればビールの大びん」
亡き人を偲び漏らしつ泣く人の肩に掌を遣る葉月の朝
それぞれに異なる人を忍びつつ共に巡るは浪速七墓
熊本駅新幹線口立派でも在来線のハリボテどーよ
トイレにて大をするんだよっこらしょまっすぐのびたのびのびのびび
「もう二度とここには来れないかもしれない」そんな言葉に想いを託して
わしきやとのびのびしあわせようしきやとぎゅっとつめるおはかはどうか
庭先のじゃりじゃり抜けたらおじいちゃん静かに笑う今は思い出
しんだひとはのびのびしあわせでいてほしいしんだあなたののびのびをねがう
「盆」の字の如くに皿を分けながら故人を語る真夏の宴
「27歳。その時がきたらきっと死ぬ」とか言ってるけどムリでしょう
くれなひは夕べに染まる蝉の声いらか籠もりし残暑の熱
わたつみをのぞむ地蔵に手を合わすひとのしりへはやはりわたつみ
オベリスク象る墓に功七級と勲章等級刻まれてをり
生くる人つどいて囲むテーブルの空のビールの瓶の口が一つだ
夏茜群れて飛来す稲穂の上帰らぬ夏に面影辿りつ
無縁仏思い出すのは「ヒミツをアノヨへモッテイキマショウ」
旅人がリュックとともにたどりつき異国で感ず故郷の風を
ゆかりなきひととむらひに地下鉄にのればとなりの人
「ずるしない」そんな決めごとしてるけど残念、彼はワタシのモノです
手つなぐその感触と割れた爪小さな指で触り喜ぶ
抱き上げし感触今も思い出すちはるよ吾の初めてのねこ
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■8/13(火)18時よりcafé EARTHにて【大阪七墓巡り復活プロジェクト2013 七夜連続一墓巡り ⑤葭原編】「北夙川不可止伯爵のレクイエム歌會」と葭原まち歩き
http://www.facebook.com/events/238355509622577/
■8/14(水)18時よりcafé EARTHにて【大阪七墓巡り復活プロジェクト2013 七夜連続一墓巡り ⑥蒲生編】「書家・田面遙華による書のワークショップ」と蒲生まち歩き
http://www.facebook.com/events/206690852822069/
■8/15(木)20時よりココルームにて【大阪七墓巡り復活プロジェクト2013 七夜連続一墓巡り ⑦飛田編】「詩業家・上田假奈代による詩のワークショップ」と飛田まち歩き
http://www.facebook.com/events/399655600143585/
■8/15(木)8時よりJR福島駅より【大阪七墓巡り2013~真田山・陸軍墓地で玉音放送を聴き、釜ヶ崎夏祭りの慰霊祭で祈る~】
http://www.facebook.com/events/172394669609419
宗教人類学者の山形孝夫先生。エジプトの思い出。「砂漠の修道院」の話。
「いつの日か、必ず、逢えるから」
「現在、墓地・墳墓、その承継のあり方が大きく変貌しようとしている。平成 11 年 5 月に「墓地、埋葬等に関する法律」の施行規則が改正され、官報によって無縁墳墓の改葬が公告されるようになって、墓地の実際の使用者の権利が守られないまま無縁改葬の簡素化が始まった」
■『無縁墳墓ついての研究-無縁改葬公告の研究』より(茨城キリスト教大学文学部文化交流学科・森謙二氏)
http://www.icc.ac.jp/univ/morizemi/Date/PDF/Muen-1.pdf
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自分の父母や祖父母の墓まではわかりますが、3代前、5代前、10代前のご先祖さまになると、もはやどこに墓があるのかすらわからないという人は多いでしょう。じつは平成11年の「墓地埋葬法」によって、そうした墓にはある日いきなり「この墓の関係者は■年●月▲日までに名乗りでてください。名乗り出ない場合は無縁墓に改葬します」という張り紙が1枚貼られ、その日が来ると無情にも墓石は破壊され、無縁墓として改葬されるという事態が起こってます。なんでこんなことが起こっているのか?哀しいかな。ここには古い墓を撤去して新しい墓地として売り出そう…というビジネスの論理が働いています。
民俗学や人類学は、生者が死者をちゃんと鎮魂し、供養するということが、そのコミュニティの絶対条件であることを教えてくれます。これをやらないコミュニティはコミュニティとは断じていえない。死者を死者たらしめることで、生者は生者たりえるわけで、それを疎かにする集団は、恐ろしく不安定かつ無責任で、危険なヒステリー集団でしかありません。死に方がわからないのに、生き方がわかるはずないやないか?ということです。
「大阪七墓巡り」に数えられる梅田墓、太子墓(鳶田墓)も、ともに2000年代後半になって立て続けに、この地上から消滅しました。なんでこのタイミングなんやろか?とは疑問に思ってましたが、その前提条件として平成11年の墓地埋葬法の改悪ってのがあったんですな。いつのまにか、こういう法律ができていて、いつのまにか、日本文化の核となるものが破壊されていく。結局、その理由は金儲けという拝金主義で。反抗しますけどね。「物語」にすることでしか、ぼくには勝負できませんが・・・。
■8/15(木)8時よりJR福島駅より【大阪七墓巡り2013~真田山・陸軍墓地で玉音放送を聴き、釜ヶ崎夏祭りの慰霊祭で祈る~】
http://www.facebook.com/events/172394669609419
知る人ぞ知るの大阪・淡路にある高射砲住宅。元兵士が高射砲台に住み着いて家になってるというマニアにとっては最高の夢物件ww
第一級の戦争遺跡。これはなるべく残して置いて欲しいですな。
縄文、弥生のアニミズムや、神道の時代を経て、日本には道教、儒教、仏教、密教、キリスト教などいろんな外来宗教が入ってきました。本来、それぞれの宗教にはそれぞれなりの独自かつ厳密な「死生観」がありますが、日本人は「神仏習合」や「本地垂迹」といったユニークな宗教的態度によって、それぞれの死生観を勝手に消化し、ごちゃ混ぜにしてしまいました。「有縁に影響される輪廻思想」や「無縁でも祟る怨霊神」といった概念が発生してきたのもその影響です。しかし、こうした「豊かな死生観」が産まれたことで、じつは非常に「豊かな葬送文化」を産みだすことにもなりました。無縁の死者を無縁の町衆が供養する「大阪七墓巡り」は、その象徴であり、一例だと思っています。
今日は梅田墓で、ランドスケープ・アーティスト、俳優、大学准教授のハナムラさんによる鎮魂と供養のパフォーマンスでした。いくつもの偶然(必然?)が重なった結果、それは梅田墓の無縁の死者のみならず、ハナムラさんにとっては有縁の死者である弟さんへ向けられたものにもなりました。
ハナムラさんが弟さんの遺影に祈りをささげ、無縁のぼくらが合掌するとき、梅田北ヤードがまるで巨大な墓標に見え、花火が、線香が、まちの明かりのようにも見えた。死者と生者が交流・交感する「死生観光」が見事に結実した瞬間だったように思います。ハナムラさん、ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
画像はご参加いただいた山本さんのお写真をシェアしました。素晴らしいモノクロ撮影です。感謝を。
■8/11(日)18時より緑橋♭にて【大阪七墓巡り復活プロジェクト2013 七夜連続一墓巡り ③梅田編】「ハナムラチカヒロ氏と花火をする夜」と梅田まち歩き
http://www.facebook.com/events/206154612872998/
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「大阪七墓巡り復活プロジェクト2013」、あと4日間です。年に1度の祭礼ですから。ご興味ある方は、この機会にぜひとも!
■8/12(月)18時よりcafé EARTHにて【大阪七墓巡り復活プロジェクト2013 七夜連続一墓巡り ④千日編】「舞踊家・木室陽一による舞踊ワークショップ」と千日まち歩き
http://www.facebook.com/events/209576585862450/
■8/13(火)18時よりcafé EARTHにて【大阪七墓巡り復活プロジェクト2013 七夜連続一墓巡り ⑤葭原編】「北夙川不可止伯爵のレクイエム歌會」と葭原まち歩き
http://www.facebook.com/events/238355509622577/
■8/14(水)18時よりcafé EARTHにて【大阪七墓巡り復活プロジェクト2013 七夜連続一墓巡り ⑥蒲生編】「書家・田面遙華による書のワークショップ」と蒲生まち歩き
http://www.facebook.com/events/206690852822069/
■8/15(木)20時よりココルームにて【大阪七墓巡り復活プロジェクト2013 七夜連続一墓巡り ⑦飛田編】「詩業家・上田假奈代による詩のワークショップ」と飛田まち歩き
http://www.facebook.com/events/399655600143585/
■8/15(木)8時よりJR福島駅より【大阪七墓巡り2013~真田山・陸軍墓地で玉音放送を聴き、釜ヶ崎夏祭りの慰霊祭で祈る~】
http://www.facebook.com/events/172394669609419
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「大阪七墓巡り復活プロジェクト」や「クリエイティブ・ツーリズム大阪」や「大阪三十三観音霊場講」なんてのをやっているうちに「え?これってお寺なんや・・・?」と思う寺と出会うことが非常に多く。
京都や奈良とは違い、哀しいかな、大阪の寺は大部分が戦災で燃えてしまったので、木造ではなくて「コンクリ寺」や「マンション寺」(寺地を売却してマンションが建っていたりする)や「イエ寺」(一見、単なる家のように見えるけれどもじつは寺)というのが非常に多くあるんですな。
こうした近代的な寺は、最初見たときは「ううむ・・・」と思っていたんですが、何度も見ているうちに、「これはこれでええかも?」と思うようになり、見つけたら写真を撮ったりするようになり、最近では「いや、むしろ、これこそが大阪の寺や!モダン寺こそが素晴らしい!」と意識変革が起こり(若干開き直って)、ついに広く世間に訴えることにしました。
実際、モダン寺は素晴らしいです。ユニークで、見ていて、面白く、飽きない。コンクリ寺、マンション寺で近代っぽく見えて、じつは歴史や由緒や縁起はスゴイ物語があったりする。その「ギャップ」が、これまたたまらないんですなww
というわけで、ひとまず「大阪モダン寺巡礼」facebookページを作ることにしました。これから有志を募って、「モダン寺巡礼ツアー」なんかをボチボチ企画したいと思います。「なんやしらんけど、おもろい!いってみたい!」というイチビリかつイッチョカミな方は、ぜひともfacebookページに「いいね!」してやってくださいww
何卒よろしくお願いしますm(_ _)m
■大阪モダン寺巡礼~大阪のビル寺、コンクリ寺、マンション寺、イエ寺を巡ろう!~
http://www.facebook.com/osakamodandera
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大阪は下寺町の名刹・浄土宗大蓮寺の秋田光彦住職からのご依頼で應典院発行のフリーペーパー『サリュ スピリチュアル vol.7』の中で「宗教と観光の交差点」をテーマに小論を書きました。「大阪あそ歩」や都市観光、まち歩き観光のプロデューサーだったぼくが、311をきっかけにして「死生観光」の必要性に気づき、「大阪七墓巡り復活プロジェクト」をはじめるに至った経緯などが記述されています。そもそも「大阪七墓巡りとは一体なんなのか?」「なぜ大阪七墓巡りがなくなってしまったのか?」といったようなこともぼくの独断と偏見ですが推論で書いています。ご興味ある方は、ぜひとも手に取ってみてください。
■大阪七墓巡り復活プロジェクト
http://www.facebook.com/osaka7haka
以下は秋田住職の記事よりシェアしました。
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昨日からお盆の棚経が始まった。いつものごとく、いつもの家々を巡拝する。ミクロで見れば、何事も例年通りに見えるが、マクロで見るとだんだんと檀家さんの事情も、寺檀関係も移り変わっているのではないか。微細な変化に敏感でありたい。
遅くなったが、サリュスピリチュアル7号が発行された。奇才陸奥賢さんが宗教と観光の小論を寄せれば、昨年のお寺MEETING「非営利組織・お寺のマネジメントを考える」のルポも。とくにお願いして国学院の黒崎浩行さんに震災以降、著しく変容する宗教学者の協働についても寄稿をお願いした。通読して、不思議な一致を感じる。「まちとひとの関係(空間軸)」を考えてきた陸奥さんは、3.11以降新たに「まちとひとの連続性(時間軸)」に着目して、死者と生者の交流・交感としての観光(死生観光というそうだ)を提示している。また、経営学者の山田仁一郎さんは、未来の住職塾などのムーブメントを「超資本主義に対する抗体」とし、「経営学を方法として取り込んだうえで、日本人が先祖から引き継いでいる人間観に基づく価値体系を見つめ直し、再生する運動」とも評価する。新しい視点だ。
日本のお盆の光景からは、そんなたいそうなビジョンは見えてこない。いや、それほど土着に根深く浸透しているからか。あるいは、伝統の大地が干涸びて、あちこちに裂け目が生じた、これは危険のシグナルなのか。いずれにせよ、そういう時、問いと問いの応酬は活発になる。それが面白い。
*サリュスピリチュアル7号は、應典院1階に設置、無償配布しています。郵送希望者は120円切手同封で應典院事務局まで。