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上町台地の龍脈

2011 年 12 月 11 日

古代、湧水所や滝場所が、聖なるもの、聖地として崇められて、やがて神社仏閣が置かれて崇められる…というのは往々にしてあります。大阪でいえば亀の井と四天王寺、露の井と露天神(お初天神)、玉造稲荷と利休井、玉出の滝のある清水寺などは代表的なものでしょう。古代人にとって清浄な水は命そのものですから。

また湧水や滝は天変地異の予測装置にもなります。急に理由もなく湧水や滝の水量が増えたり減ったりすると、それは地下で起こった、なにかしらの地殻変動が影響していたりするわけです。それによって、これは近く地震が起こるぞ、といった予測が可能になる。実際に阪神淡路大震災の前に、大阪の上町台地界隈の井戸が、急に水量が増えて、井戸から水が溢れ出てくる…という奇妙な現象が起こっていたとか。

こういう古代人の、自然を崇める、自然に寄り添う知恵を、現代人は忘れがちですが、意外にも大阪のまち歩きで、そういう知恵を発見したりします。大阪は古い土地柄ですから、そういうことが往々にしてあるんですな。 とくに上町台地上に多い。スピリチュアルなことをちょっというと、ここは「龍脈」というのが通ってんですわww

これだけ都市化された大阪のまちなかでも丁寧に歩いてみると、密かに息づいている古代人の敬虔な信仰を体感することができる。大阪のまち歩きの、ひとつの面白み、醍醐味、喜びです。

画像は有栖山清水寺の玉出の滝。大阪市内唯一の天然の滝です。

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