「笑の内閣」さんの新作「超天晴!福島旅行」アフタートークライブ
2014 年 10 月 19 日
イスラエルのガザ地区が昔、観光のプロデューサーを探していたことがありまして。戦乱でボロボロでなんにも産業がない。まちは破壊しつくされ、農業もできない。工場も同じくで、作る予算がまったくない。会社もない。電気、ガス、水道などのインフラすらままならない。一次産業、二次産業、三次産業、すべてが成立しない。しかしここには「物語」がある。「家が燃えた」「息子が戦死した」「その中で赤ん坊が産まれた」と。それを語り、体感してもらい、それでお金が取れる。産業になる。観光は「語り部」だけで成立する。なんにも元手がいらない。いってみれば「零次産業」なんですな。ぼくが観光を愛すのは、この無手勝な部分です。いつでも、どこでも、だれでもできるコモンズ・デザイン。もちろん「物語」を発掘する眼や嗅覚、誠実な語り口は必要ですが。
「笑の内閣」さんの新作「超天晴!福島旅行」。アフタートークライブでは、そんな話をしました。作品はええ出来で。役者さんもええキャラしてます。ぼくはいっぺんで「笑の内閣」さんのファンになりました。ぜひ皆さん、観にいってください。これは名作です。
■笑の内閣
http://warainonaikaku.sitemix.jp/
カテゴリー: 雑感