陸奥家ファミリーヒストリー。戸籍によると曽祖父・陸奥利宗は大正2年(1913)2月から「東京市芝区高輪台町28番地」にいたが大正5年(1916)3月には「東京府荏原郡大井町418番地」に移転したことがわかっている。
陸奥家ファミリーヒストリー。戸籍によると曽祖父・陸奥利宗は大正2年(1913)2月から「東京市芝区高輪台町28番地」にいたが大正5年(1916)3月には「東京府荏原郡大井町418番地」に移転したことがわかっている。そこで三女・日出子の出生届を出している。
古地図で調べると現在の「東京都品川区東大井町5丁目」あたり。古地図では「鉛筆工場」とあるのが現在の三菱鉛筆東京本社で、また「伊達邸」と記載されているのが現在の大井公園あたりらしい。「見晴らし通り」という道路に面しているところで、かつては海も見えて眺望が良かったようだ。古地図によると利宗が住んでいた418番地の前は「浅井邸」「加藤邸」「沖邸」といった個人名が数多く並んでいる。資産家、豪邸などが多かったのか?
大井町は有名人では伊藤博文が住んでいた。伊藤博文は明治42年(1909)にハルビン駅で安重根に暗殺され、国葬後、大井町に墓が作られた。現在も同地に墓がある。利宗もお参りにいったかも知れない。
大井町はじつは坂口安吾も一時期、住んでいた。大正14年(1925)2月のことで、安吾が住んだのは「大井町字元芝849」。当時、安吾は豊山中学校を卒業して下北沢分教場(現・代沢小学校)に代用教員として働いていた。『風と光と二十の私と』にそのへんのことが詳しく記載されている。
https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42615_21291.html
利宗が住んだ「418番地」と安吾の「849番地」は、現在は共に東大井町5丁目で、グーグルで検索したら約600メートルしか違わない。徒歩約9分と出た。めちゃくちゃご近所さんである。利宗は1916年。安吾は1925年で時代は少し違うが。最寄り駅は大井町駅で、同じ駅を利用し、同じ道を歩いていたに違いない。不思議な感じや。
大井町もまた歩いてみたい。