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大阪まち歩き大学。天王寺七坂のひとつ。源聖寺坂。

2024 年 2 月 6 日

大阪まち歩き大学。天王寺七坂のひとつ。源聖寺坂。

ここは昔、妖怪がでた。上町に住む住民が坂を降りて下寺町、黒門、なんばあたりで買い物をする。コンニャクを買う。そのあと、また坂を登って家に帰ると、なぜかコンニャクだけが無くなっている。住民は「あ!源聖寺坂のタヌキにやられた!」と悔しがったという。源聖寺坂にはタヌキがいて、そいつはコンニャク好きで、いつのまにか盗まれるとか。

戦後は坂の途中の、曲がり角あたりに猫婆(ねこばば)がいたという。これはほんまに実在する人間の老婆で妖怪ではなくてホームレスであったらしい。こどもたちがそうやって囃し立てて怖がった。昔は坂道にホームレスがよく住処にしていたという。

上町でもなく下町でもない。「坂の途中」の「曲がり角」はアジール空間が発生する。源聖寺のタヌキやネコババアのような妖怪伝説、都市伝説もスルリと生まれてくる。

天王寺七坂というのは、そういう都市の闇を内包していた場所です。人の世の闇。人間の闇。


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