矢数俳諧と如是我聞
昔、大阪に井原西鶴という面白い男がいまして。俳人なんですが「大矢数俳諧」というイベントを主催して一晩で2万3500句を詠んだ。計算してみると、1日は60秒×60分×24時間=86400秒。これを235000句で割ると、なんと「3.67…」。つまり西鶴は「3.67秒に1句」は俳句を詠んだということで、まぁ、人間業ではありませんな。
さらに面白いのが、あまりにもスピードが速いので、速記者が追いつかない。1句できると、紙に1本、ラインを引いていった。1日中そんなことをやって、あとで数えたら23500ラインあったので、どうもそれぐらい俳句を作ったらしい・・・ということになった。最初の句だけ記録されてます。
「神力誠をもって息の根留る大矢数」
「歌神・住吉神の力によって、あらゆる俳句を作って、おれが俳句の世界を終わらせてやる!」といったような意味ですな。みんな、大矢数俳諧を見て度胆を抜かれた。芭蕉の弟子・其角なんかも目撃してますから芭蕉も知ったことでしょう。しかし当の西鶴は、これで「五七五」という定型の世界に飽いたのか、ほぼ俳句は辞めて、「浮世草紙」という今までにない文芸ジャンルを開拓していくんですな。これが本邦の小説のはじめですから、まぁ、アホな人物ですが、偉大なる人物でもあります。
「西鶴に倣え」というわけではないんですが、「如是我聞」はいってみれば「聞くことの大矢数」。正直、フラフラになりますがww こうやって徹底して言葉の世界を逍遙遊することで、普段と違う脳内回路が開けてくる。大矢数俳諧の先に浮世草紙があったように、如是我聞の先にも何かが産まれてくるだろうというのは確信しています。
今日の21時からです。明日の21時までやってます。途中入退場OK。5分だけでもOKです。差し入れ大歓迎ww ぜひとも。
■12/25(水)21時から26日(木)21時まで24時間トークイベント!應典院コモンズフェスタ2014企画「如是我聞vol.2~是の如く、我聞けり~」実施します!
http://www.facebook.com/events/475023722612560/