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直観讀みブックマーカーは「失敗を許容する場」を作ろうという試み

2014 年 1 月 12 日

「誤読する面白さ」「錯覚する楽しさ」というのが世の中にはあるわけで。人間というのはロボットやないですから。失敗するし、ミスするし、間違えるし、勘違いするし…で生きるってことはほんまに失敗まみれで大変なわけですが、しかし、この失敗まみれの中から、何かの価値転換の発見や、新しい世界観の発明につながったりするわけで。

例えば化学者の田中耕一さんは「レーザー脱離イオン化法」の研究で「溶媒にグリセリン(本来はアセトン)を混ぜて一回失敗。それを『もったいないから』と使って2回目の失敗。結果を早く見たいと思って乾く前にレーザーを当てて実は3回も失敗した」といった趣旨のことを述べています。ところがこの3つの失敗の結果、世紀の大発見に繋がってノーベル賞を受賞した。

俗にいう「セレンディピティ」(偶察性)なんでしょうが、こういうセレンディピティは素晴らしいものだという認識は誰にでもあるものの、しかし積極的にセレンディピティの場を作ろうといった試みはなかなか成されないんですな。つまり「失敗を許容する場」を作る試みです。

いまの世の中は恐ろしいほどに、病的なまでにビジネス思考が蔓延していて、誰よりも速く、スピーディーにテーマや課題に取り組み、それをいかに無駄なく解決できるか?といったようなことが問われる。一にも二にも効率優先能率重視。要するに失敗なんてことは決して許されないわけで。こういう社会ではセレンディピティなんてことも起こりようがありません。ひとつでも失敗したら即、クビですから。失敗を極度に恐れる社会であり、一度でも失敗すると途端に「負け組」とレッテルを貼られ、再浮上なんて到底できない。

直観讀みブックマーカーは、こういった世の中のヒステリックなビジネス病(ミスを許さない。とにかくスピーディーに事を進めていく)に対するアンチテーゼです。つまり直観讀みブックマーカーとは「失敗を許容する場」を作ろうという試みであり、もう少し正確にいうと「失敗して、しかし、その失敗を誤読や錯覚や勘違いや裏読みやらで、どうにかしてむりやりにでも成立させようと無駄な努力(w)をする場」です。

「成功」というのは今の世の中の判断基準の枠組で価値あるものとされているだけで、本当の意味で世の中を変え、面白くし、とんでもない可能性を内在してるものは常に「失敗」の中にあります。直観讀みブックマーカーはそういう失敗の可能性を面白がる体験です。色んなところでワークショップをやってますんで、ご興味ある方は是非ともご参加を。

■1/13(月祝)17時より豊中のスペイン料理店「小皿料理コンテンタ」さんにて「直観讀みブックマーカー」を作ろう!
http://www.facebook.com/events/229248827241955/

■1/14(火)19時から應典院コモンズフェスタ2014企画「直観讀みブックマーカーを作ろう!~應典院のロビー文庫を用いて~」
http://www.facebook.com/events/1416689525231061/

■1/21(火)19時より「まちライブラリー@大阪府立大学」にて「直観讀みブックマーカー」を作ろう!
http://www.facebook.com/events/535277829898220/

■2/4(火)19時より「コワーキングスペース往来@暇活」にて「直観讀みブックマーカー」を作ろう!
http://www.facebook.com/events/524205570996980/

■2/21(金)19時より「さばのゆ温泉」にて直観讀みブックマーカー
http://www.facebook.com/events/239768102850554/


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