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大阪は負けることに慣れ、親しみ、上手い。「おまけ」は「お負け」で、これはれっきとした大阪弁。大阪人は負けに「お」をつけて敬語にする。

2017 年 1 月 16 日

孝徳帝の夢の跡。

仁徳、聖徳、孝徳。難波津にゆかりの天皇一族には「徳」の諡号が多い。「徳」は装飾された大きな目で心を鎮める振る舞い。大きな目は呪術士の目で、怒り哮り、荒ぶる心を鎮める。

仁徳帝の河内王朝は滅び、聖徳太子の上宮家も滅んだ。孝徳帝の難波宮は中大兄皇子の裏切りで捨てられた。難波宮は死者の王の、敗北者の王の都。南朝も石山本願寺も豊臣家も淀屋も、みな、その系譜に連なっていった。

大阪は負けることに慣れ、親しみ、上手い。「おまけ」は「お負け」で、これはれっきとした大阪弁。大阪人は負けに「お」をつけて敬語にする。

敗北者メンタリティから「笑い」が尊重される。どうせ、人間は死ぬ。成功者も勝利者も敗北者も失敗者もみな、死ぬ。同じ死ぬなら「笑い」の多い人生のほうがええ。

都市は歴史を積み重ね、文化を産む。文化の裏には、歴史がある。歴史を知れば、文化がわかり、都市が観えてくる。


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