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2014 年 5 月 20 日 のアーカイブ

「AAFコラム #35 陸奥賢(観光家/コモンズ・デザイナー)」書きました。

2014 年 5 月 20 日 Comments off

AAF(アサヒアートフェスティバル)のコラムを書きました。なんや完全に勢いで書いてますねw よろしければどうぞ。

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■AAFコラム #35 陸奥賢(観光家/コモンズ・デザイナー)
http://www.asahi-artfes.net/news/2014/05/34-1.html

AAFネットワーク事務局の長谷さんから電話をいただいて「むつさん、AAFコラムをお願いします」ということで、ひきうけました。文字数はなんぼかいうてはったと思うんですが、忘れました。あんま気負いせんと書きます。ネット掲載やから短くても長くてもええはず(笑)

AAFは今年で3年目になります。参加したきっかけは岸井大輔さん、小手川望さん、そういった方々(アートというよりも演劇関係者のみなさんだったんですが)と出会ったことが大きいです。「AAFってのがあるよ」と教えてもらったんですな。

ぼくは2011年から「大阪七墓巡り復活プロジェクト」という「死生観光プロジェクト」(「死者」と「生者」が出逢う観光。ぼくの造語です)を実施していました。最初はすべて手弁当で、資金繰りというようなこともあまり考えていなかったんですが、何かやるにはやはり資金が必要で、それでAAFに参加させていただいたんです。参加してよかった思ってます。日本全国のへんなひとと色々と知り合えた。こういう方々を応援するアサヒビールは素晴らしいと思います。これはほんまに。みんなアサヒを飲もう!

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「大阪七墓巡り復活プロジェクト」は江戸時代の大坂の町衆の祭礼です。まちで行き倒れたり、罪人とか、遊女とか、そういう無縁仏を供養した。無縁ですから自分とは全く関係ない「他者」なんですが、そのためになにかやるってスピリッツはステキやなぁと。また墓の前で、歌舞音曲とともに、ドンチャン騒ぎをやってたらしいんですな。当時はアサヒビールはないんで酒飲んでやったことでしょう。男女のデートコース、道行みたいなもんやったとか。こういうカオスモスな祭礼があったということが、大阪的やなぁと思ってます。

それで2011年の夏に、それを復活させたいと思って活動を始めたんですな。色んな人が注目してくれまして。特に宗教関係者が多いんですが。お世話になっている應典院の秋田住職なんかには「陸奥君は都市宗教のオリジンがわかっている」なんてことをいわれて心底ビックリしました。「それは無縁大慈悲というんだよ」という言葉も忘れられません。みなさんも墓参りする思いますが、それは祖先ですな。おじいちゃんやおばあちゃんといった有縁の関係性。それを供養するのは、まぁ、いってみれば当たり前のことで。しかし無縁の人、自分と関係ない人、他者。そういう人のために、なにかやるってことが、ほんまもんの慈悲や仏心や供養なんやと。無縁大慈悲。すごい言葉やなぁと思います。このプロジェクトをやったおかげで、宗教の力、智慧みたいなものにも気づいて、色々と感じるものがありました。今年で4回目。今年も当然やります。どういう感じでやるんか?ちょっと自分の中で迷いがあって、定まってないんですが、粛々とやりたいなぁという気がしてまして。ご興味あればご参加いただければ幸甚です。

※大阪七墓巡りについては、どういうものか?なぜやっているのか?というのは、かつてAAFの交流プログラムでも書いたことがあるので、またよかったら、こちらもご参照ください。
→2012交流支援プログラムレポート09 「田んぼの記憶&大阪七墓巡りトーク」と「まわしよみ新聞ワークショップ」
http://www.asahi-artfes.net/news/2013/07/201209.html

観光家としては七墓以外にも、いろいろとへんな活動をしています。とくに最近、自分でも面白いと思って力を入れているのが「まわしよみ新聞」「直観讀みブックマーカー」。「メディア遊び」とか「コモンズ・デザイン」とかいうてますが、これもぼくは大きくいえば観光の範疇に入ると思っていて。観光ってのは要するに光の当て方なんですな。「まち」「物事」「人」「墓」「本」「新聞」「寺」とか、なんでもええんですが、そういう何気ない、普段の、日常のものでも、別の角度から照射して光を当てることで、意外な発見や面白味、想像だにしない何か?ってのが出てくる。ブリコラージュすることで、世界「観」とか人生「観」とか哲学「観」などを揺さぶる。それが観光家むつさとしの仕事やろうと思ってます。

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「コモンズ・デザイン」については話しておきます。最近「コミュニティ・デザイン」という言葉をよう聞くんですが、「コミュニティ難民」なんて言葉もありまして。これは日常編集家のアサダワタルくんなんかが使っているのを聞いて(彼もそうらしいんですが)、ぼくもまさしく自分はコミュニティ難民であると自負(?)してますが、ぼくは基本的にコミュニティには馴染めない人間のようです。自分でも残念なことですが。

「コミュニティ」いうんは「国家」とか「民族」とか「都市」とか「村」とか「家」とか「会社」とか、ある種のルールやシステムで動く所属集団のことを指します。中に入っていると安心ですが、ルールやシステムから外れるようなことをしたら、「村八分」にされたりする「怖い社会」でもあるんですな。

もちろんコミュニティ(ルールやシステム)があることで人間は生きていけますが、しかし、その弊害として閉鎖的な部分が少なからずあるということ。またコミュニティはコミュニティと喧嘩したりするんですな(これがじつは最大のコミュニティの弊害では?という気もしています)。A村とB村があって隣接していると、そこの境界ってのは、大体、イザコザがおきます。「この土地はA村のもんだ!」「いや、B村のもんだ!」という争いが必ず起きる。近代戦争ってのもコミュニティとコミュニティのいがみ合いであるわけです。コミュニティがあるがゆえに、こうした悲劇が起きる。起きてしまう。

そこで昔の人は知恵をつけて、どっちにも所属しない「入会地」「入会山」というのを作ることにしたんですな。これが「コモンズ」です。この入会地、入会山は誰でも入れる。A村の人、B村の人はもちろん。どこの村にも所属しない旅商人や旅芸人(コミュニティ難民です)といった外部の人なんかも自由に行き来できる。そこでタケノコがとれるとあれば基本的には、だれでもとっていいということになってます。但し、全部とってはいけない。シェアを大前提とする。全体で100個のタケノコあれば、A村は20個ぐらい。B村も20個ぐらい。旅商人、旅芸人も20個ぐらい。それぐらいで残しておく。全部所有しない。なぜならば入会地、入会山、コモンズだから。これをA村が100個とったとか、B村が100個とったとかしてしまうと=コミュニティ化すると結局、喧嘩、戦争になる・・・というわけです(こういうのを「コモンズの悲劇」というそうですが)。

要するに、コミュニティというものに、色んな意味で、ぼくはちょっと限界を感じているんですな。コミュニティは重要ですが、コミュニティだけでなんでもかんでも解決するのはムリがあるわけで、コミュニティとコミュニティのあいだに、はざまに、すきまに、境界に、コモンズがいると。いま必要なのは閉じたコミュニティの活性ではなくて、「開かれたコモンズの復活」であろうと。コモンズに内在される「いつでも、どこでも、だれでもいい」というシェアやオープンフリーの知恵だろうと。

なんでもかんでも線引きし、だれそれの所有と定めて権利を主張することを是としたのが近代です。おかげで世の中にコモンズがなくなってしまった。じつに窮屈で、ギスギスした世の中になってしまっている。「ゆとり」や「遊び」がないように感じるんですな。それをなんとかしたいんですわ。それで「コモンズを作ろう」という意味で「コモンズ・デザイン」をやっています。孤軍奮闘で、燈籠の斧かも知れませんがね。

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いま文字数カウンターで調べたら原稿は3000文字を超えてました。ぼちぼち終わりたいと思います。長くなったかな? 長谷さん、みなさん、すいません。今後とも何卒よろしくお願いします。

陸奥賢 Satoshi Mutsu
1978年大阪生まれ。観光家/コモンズ・デザイナー。「大阪七墓巡り復活プロジェクト」「まわしよみ新聞」「直観讀みブックマーカー」「大阪モダン寺巡礼」などを手掛ける。應典院寺町倶楽部専門委員。NPO法人大阪府高齢者大学校まち歩きガイド科講師。NPO法人ココルーム理事。NPOまちらぼ代表。


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「DIY=Do It Yourself=自分自身でやろう」から「DIO=Do It Ourselves=みんなでやろう」へ

2014 年 5 月 20 日 Comments off

「まわしよみ新聞とうきょう支局」さんの記事より。これは面白いと思いました。「DIY=Do It Yourself=自分自身でやろう」ではなくて「DIO=Do It Ourselves=みんなでやろう」。確かに「まわしよみ新聞」は「DIO精神」ですw

「まわしよみ新聞」は「いつでも、どこでも、だれでもできるコモンズ・デザイン」ということで、オープンソースでやってます。簡単な仕掛けだから、誰でも参加できるし、無料(じつは無料というと語弊があって、ほんまは「贈与」です。ぼくから「社会」「みなさん」「誰か」「他者」へのプレゼントですw)なので、これまた凄まじい勢いで波及していく。

また、ぼくの「まわしよみ新聞の作り方」とか「やり方」がカンペキだとは毛頭思っていなくて、どんどんと参加者(編集長)によって改良、改善していってほしいと思ってるんですな。そうすることで「まわしよみ新聞」の可能性がさらに広がっていきますから。ぼくひとりでは決して発見できない、新しい価値や意義が、誰かの手によって付与され、創意工夫されていく。今回の「DIO」という言葉の発見も、それです。いや、ええ言葉です。

集合知。ぼくは「他者」を信じてます。

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■DIYからDIOへ

DIY=Do It Yourself 自分のことは自分でやろう

↓↓↓ これから

DIO=Do It ourselves みんなでつくろう

時代が変わってきたなあと実感することが多いです。
※フライヤーの中にも書かせていただいています。

●とうきょう支局 第1回(記念すべき!)
・日にち:5/28(水)
・時間:18:30~ 集合、自由時間
    19:00~21:00 まわしよみ新聞
    21:00~21:30 自由時間
    21:45 完全撤収
・場所:千代田図書館 第1研修室
・定員:12名 ※定員になりしだい締めきります
・材料費:300円+投げ銭
・持ち物:はさみ、のり、新聞 ※手ぶらでもOK!


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宗像市のカフェ「アイビーハウス」で発行された「まわしよみ新聞」の取材記事がでました!

2014 年 5 月 20 日 Comments off

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安武さんの記事よりシェアです。先だっては毎日新聞の三重版に記事が出ましたが、宗像市のカフェ「アイビーハウス」さんで実施された「まわしよみ新聞」も取材されて、その記事が出たようです!^^ 

日本全国各地、連日どこかで「まわしよみ新聞が」実施されてますね・・・ほんまにありがたいことです。みなさんに感謝!m(_ _)m

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宗像市のカフェ「アイビーハウス」で始まった「まわしよみ新聞」。「情報として1人で新聞を読むのと、他の人とのつながりを意識して読むのは、全く違う体験だった」と参加者の感想。

西日本新聞社ニュースカフェ事務局では、まわしよみ新聞の無料出前講座を開催中です。お問い合わせは、申し込みは電話092-711-5506(安武、吉田)まで。

福岡市中央区天神のオアシス珈琲天神店2階では、毎朝7時半から朝活ニュースカフェ「まわしよみ新聞」をやってます。「まず、体験したい」という方はこちらにどうぞ。※日曜、祝日、新聞休刊日は除く。


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宗像市のカフェ「アイビーハウス」さんで実施された「まわしよみ新聞」も取材されて、その記事が出たようです!^^ 

2014 年 5 月 20 日 Comments off

安武さんの記事よりシェアです。先だっては毎日新聞の三重版に記事が出ましたが、宗像市のカフェ「アイビーハウス」さんで実施された「まわしよみ新聞」も取材されて、その記事が出たようです!^^ 
日本全国各地、連日どこかで「まわしよみ新聞が」実施されてますね・・・ほんまにありがたいことです。みなさんに感謝!m(_ _)m

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宗像市のカフェ「アイビーハウス」で始まった「まわしよみ新聞」。「情報として1人で新聞を読むのと、他の人とのつながりを意識して読むのは、全く違う体験だった」と参加者の感想。

西日本新聞社ニュースカフェ事務局では、まわしよみ新聞の無料出前講座を開催中です。お問い合わせは、申し込みは電話092-711-5506(安武、吉田)まで。

福岡市中央区天神のオアシス珈琲天神店2階では、毎朝7時半から朝活ニュースカフェ「まわしよみ新聞」をやってます。「まず、体験したい」という方はこちらにどうぞ。※日曜、祝日、新聞休刊日は除く。


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