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贈与経済はわからないから面白い

2014 年 1 月 27 日

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このあいだの大和八木まち歩きでいちばん面白かったのが、この「接待場」。御蔭詣り(伊勢詣り)で行き来する旅人たちの食事や宿などを無料で提供した場所です。無料で提供したのは、自分もかつて御蔭詣りで無料で接待された経験があったり、またいつか御蔭詣りをして、そのさいに接待場にお世話になるから。ある日、誰かに接待場で「酒」をふるまい、数年後、自分が接待場でお世話になったときに誰かから「餅」をもらった。長い目で見れば要するに「酒」が「餅」に替わったわけです。

まず無料、無償で誰かになにかを与えることで、やがて無料、無償で誰かからなにかを与えられる…俗にいう贈与経済ですな。与えられたモノやコトに対して値打ち(値段をつけて)して毎回、貨幣で払うなんてことをしなくても、ただ贈与することだけでも、実は社会にモノやコトは回っていくし、やがて自分にも何らかのカタチでモノやコトが回ってくる・・・。

「まわしよみ新聞」やら「直観讀みブックマーカー」はオープンフリーソースですが、これは要するにぼくなりの贈与経済の試みでもあります。まず誰かに無償、無料で与える。与えることで、いつか社会を回って、ぼくに返ってくるだろうと思ってるんですな。もちろん、どういうカタチであるかはわかりませんが・・・むしろ、どういうカタチで回ってくるかがわからないから、贈与経済は面白いといえます。

わからないものは面白い。


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