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「應典院コモンズフェスタ2015」で「ナマズさま生活&ナマズさま供養会」というプロジェクトをやります。

2014 年 12 月 12 日

「應典院コモンズフェスタ2015」で「ナマズさま生活&ナマズさま供養会」というプロジェクトをやります。
http://www.outenin.com/modules/contents/index.php?content_id=971

そのために江戸時代、安政大地震関連の「鯰絵」を調べてまして。これがまた面白い。

鯰絵0

鯰絵6
地震当初の鯰絵は、とても巨大で、恐ろしい鯰が描かれる。「しんよし原大なまづゆらひ」がその代表例で、「地震冥途ノ圖」の鯰なども禍禍しさを感じる。

鯰絵
ところが地震が起こることで、儲かる人間たちも中にはいる。大工や左官屋、鳶・・・要するに建設業者、ゼネコン関係者などは地震の結果、新しく普請が必要になるので儲かる。その絵図がお茶屋の中では鯰と遊んでいる「鯰筆を震」。お茶屋の外、屏風の影では、鯰を探してみんなが怒っているのも面白い。

鯰絵1
「かべ土も落ちてうるほふ銭だるま」も土壁が地震で崩落して、その中から達磨のような銭まみれの鯰が描かれている。震災特需というやつの象徴ですな。

鯰絵5
そのうち鯰を捕まえて代官所に突き出すといった鯰絵も出てくる。それが「鯰の流しもの」。捕まえているのは福の神で、裁いているのは地震退治の神さま・鹿島大明神さま。鯰さまは随分と矮小化して、完全に罪人扱いになっている。

鯰絵2
「生捕ました三度の大地震」では、鹿島大明神がなんと江戸の蒲焼屋にいって、3匹の鯰さまを蒲焼にしようとしている。それをみて、人間たち(鳶、大工、左官などだが)が「そこまでせんでも・・・」と仲裁に入ろうとしている。鯰さまは親子のような感じで、哀れさすら漂う。

鯰絵4
秀逸なのが「世直し鯰の情」。鯰さまが地震を起こしたのは「世直し」(地震の結果、古いものが破壊され、新しいものが起こる。スクラップ&ビルド)のためであって、だから率先して、鯰さまは破壊のあとに新しい家を作ろうと精を出している。

鯰絵3
「志しん百万遍」では、ついに鯰さまは改心して、出家して、お坊さんになり、みんな(これがまた鳶、大工、左官といった地震で儲かった鯰信者のみなさんw)とお経を唱えている。幽霊は地震で死んだ者たちで武士や遊女、やり手婆なんかもいます。凄いのは最後のお経の文句が「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 なまずだ なまずだ なまずだ」となっているところ。ついに鯰さまは「南無鯰仏」となったというわけですな。えらいこっちゃ。

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■ナマズさま供養~ナマズさまのいのちを頂いて生きる~
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地震の象徴といえばナマズさま。そこで阪神淡路大震災の慰霊祭にあわせて、ナマズさまを供養して、ナマズ料理をいただきます。(1月10日から25日まで「気づきの広場」にて、ナマズさまを飼育します。)

■日時:1/17(土)12:00
■会場:研修室A
■料金:供養会1000円
■企画:陸奥賢


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