静岡新聞さんのNIEサイトで「まわしよみ新聞」の記事が掲載されています。ありがとうございます~!^^
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■静岡新聞NIE 月刊一緒にNIE@しずおか・第1土曜掲載=まわしよみ新聞 県内でも広がり 「気になる記事」で会話弾む
http://www.at-s.com/blogs/nie/news/post-702.html
2015年02月07日(土)付 朝刊
さまざまな年代、職業の人たちが、気になる新聞記事を互いに紹介し合う取り組み「まわしよみ新聞」が、県内でも広がりを見せ始めている。初対面でも、新聞記事が介在するとなぜか会話が弾み、思わぬ方向へ話が転がる。そんな不思議な魅力がじわじわとファンを増やしているようだ。
1月中旬の夜。静岡市葵区の番町市民活動センターに、20代から50代の男女5人が集まった。センタースタッフの田口公一さん(31)が企画した「まわしよみ×ダイアログ」の参加者だ。
田口さんがまわしよみ新聞に関心を持ったのは、東日本大震災の際、壁新聞で被災者に情報を伝え、大きな話題となった石巻日日新聞の存在を知ったのがきっかけだった。同紙を取り寄せて購読するうち、センターの事業として新聞を使ったワークショップを考えるようになった。具体的な展開を模索する中、インターネットでまわしよみ新聞を知ったという。
田口さんは考案者である陸奥賢さんの取り組みを参考にしながら、「対話」を重視した独自の運営方法を構築。1月の「まわしよみ×ダイアログ」は、その“田口方式”で進められた。
進行役を務める田口さんを除く4人が模造紙の広げられた机を囲み、ニックネームで自己紹介。静岡新聞、石巻日日新聞など4紙をそれぞれ手に取り、紙面をチェック、気になる記事を切り抜いていく。10分後、新聞を隣の参加者に回し、再びチェック。多くの記事が模造紙の上に並んだ。
くじ引きで発表者に当たった参加者が、一つの記事をピックアップ、それを切り抜いた参加者に記事について質問する。そのやり取りで気になる言葉があれば、参加者は異なる色のフェルトペンで模造紙にメモし、そのメモを基にさらに対話を深めていく。
この時は石巻市内の小学6年生の夢をまとめた記事が対象になった。最初は子供らしい笑顔の写真が話題になっていたが、夢の内容に「介護士」や「国交省で働きたい」などがあることから、話は子供たちの心に潜む大震災の影響におよび、対話は休みなく繰り広げられた。終わったときには、模造紙は色とりどりのメモでいっぱいになっていた。
「まわしよみ×ダイアログ」の参加者の一人、清水玲子さん(46)は焼津市市民活動交流センターのスタッフ。清水さんは翌週、同センターで昨年12月に続いて2回目の「まわしよめ!焼津!」を開いた。3人が参加し、“田口方式”で対話を楽しんだ。
このほか、浜松市中区のセミナールーム「黒板とキッチン」でも昨年、「まわしよみ新聞」が5回行われた。昨年6月の初回は同ルームのこけら落としとして開催、陸奥さんも招いた。同ルームの企画運営を担う「大と小とレフ」取締役の鈴木一郎太さん(37)は「多様な価値観を、楽しみながら実感するいい機会になる」とまわしよみ新聞の可能性に期待する。
【まわしよみ新聞】
参加者が気になる新聞記事を切り抜き、プレゼンテーションし合う取り組み。大阪のイベントプロデューサー、陸奥賢さんが2012年、釜ケ崎の喫茶店で客同士が新聞を回し読んで盛り上がる光景に接し、イベントの企画として立案したのが始まり。切り抜いた記事の中からトップ記事などを決めて紙に貼り、1枚の新聞に仕立てるのが本来のやり方。「完全フリー&オープンソース」をうたい、特に断らずに実施しても問題にしない旨を表明していることもあり、さまざまな形で全国に広がった。