この世の、ありとあらゆる本には、あなたが気づいていないだけで、じつに素晴らしい言葉が詰まっている
2013 年 10 月 3 日
知的書評合戦ビブリオバトル好きな方には申し訳ないんですが、ぼくはそういうプロジェクトがあると聞いたときに、じつは「ついに日本人はそこまできたか・・・」と文学愛好者として本気で哀しくなったんですな。本をプレゼンしあって勝ち負けを決めて「チャンプ本はこれです!」なんてやって一体どうするのか?と。「A童話とB童話。B童話のほうがおもしろいです!」とかやるのは、これは結局のところ、ビジネス脳(フーコーの「生政治化」をもじればまさに「生資本化」)の極致ではないか?と。人生を豊かにするための読書を、ぼくの愛すべき本たちを、なんで金儲けのためのプレゼン練習のように使われないといけないのか?
この世の、ありとあらゆる本には、あなたが気づいていないだけで、じつに素晴らしい言葉が詰まっている。人生を真の意味で豊かにする言葉たちの、その宝庫なんだということ。本の世界には勝ち負けなどないし、むしろ、そうした何でも勝ち負けをつけたがる詰まらない世界を変えるのが文学ではなかったのか?と。そういう思いで「直観讀みブックマーカー」をやってます。
画像は應典院の秋田光彦住職と相愛大学の釈徹宗先生の『仏教シネマ』からの「直観讀みブックマーカー」
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「我々は二世代前の人が植えた木を切って暮らしている。そして、二世代先の者のために木を植えるんだ」
カテゴリー: 雑感