ホーム > 雑感 > 應典院寺町倶楽部会報「サリュ」が108号(煩悩の数w)で、一端、休刊になります。記念すべき最終号に、コラムを書くことになりまして。前主幹の山口洋典さんの應典院10年を振り返るというものです。

應典院寺町倶楽部会報「サリュ」が108号(煩悩の数w)で、一端、休刊になります。記念すべき最終号に、コラムを書くことになりまして。前主幹の山口洋典さんの應典院10年を振り返るというものです。

2017 年 3 月 13 日

應典院寺町倶楽部会報「サリュ」が108号(煩悩の数w)で、一端、休刊になります。記念すべき最終号に、コラムを書くことになりまして。前主幹の山口洋典さんの應典院10年を振り返るというものです。拙文がウェブでアップされていたのでシェアm(_ _)m ※小出さんのインタビューなどもあります!

「サリュ」は休刊しますが、これからは應典院ホームページ(いまリニューアル検討中)を主軸に、各種の活動告知、情報発信、コラムなどを展開していく予定です。

山口主幹体制の10年間でも「築港ARC」や「コモンズフェスタ」や「仏教と当事者研究」など、数えきれないぐらい、輝かしい実績を積んだ應典院ですが、これからの10年(秋田光軌主幹体制)もユニークかつオリジナリティ溢れた、じつに應典院らしい仏教の実践の場になっていくと思います。乞うご期待ください!m(_ _)m

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■コラム「受」:「山口洋典前主幹の10年を辿る」第6回 コモンズというバトン

山口さんとの出会いは…、すいません、あまり記憶にないんですが、「コモンズフェスタ2013の企画委員に入ってくれませんか?」とお誘いをうけて、そこから應典院に出入りすることになり、いろいろと交流させていただく機会が増えました。

それまで、ぼくは「大阪あそ歩」というコミュニティ・ツーリズムのプロデューサーをやっていて、日夜「コミュニティ」(まち)について考えていた人間で、そんなぼくが「コモンズ」という言葉を真剣に考え、取り組み、いまでは立派(?)に「コモンズ・デザイナー」を自称するほどになったのは、山口さん、應典院、コモンズフェスタとの出逢いがキッカケです。

コモンズは「共有地」と訳されます。要するに「シェア」(わかちあうこと)です。しかし「顔が見える仲間にシェアする」のがコミュニティなら、「会ったこともない無縁の他者に対してもシェアをしよう」というのがコモンズだとぼくは解釈しています。だからコモンズフェスタは、應典院が無縁の他者(そこには死者や異類も含まれる)に対して開かれ、有形無形のシェアをすることであり、それこそが仏教用語でいう「無縁大慈悲」の実践なんだろうと思っています。

2016年3月の「山口主幹を送る会」のときに、山口さんは、ぼくに「現代社会にコモンズは成立するか?」と問われました。ぼくは「成立してません」と答えました。超資本主義は人間存在をなんでもかんでも資本化し、「自己責任」という呪縛で「失敗できない社会」を作り上げ、過酷な生存競争からコミュニティ志向はますます強化されて、「自分たちだけがよければよい」という社会状況になっています。

自称「コモンズ・デザイナー」としては忸怩たる思いですが、ぼくは山口さんから「コモンズ」というバトンを受けとりましたから…。いろいろと試行錯誤して、のらりくらりと、小さな実践を繰り返そうと思ってます。山口さん、見守っていてください(笑)。

■陸奥賢
観光家/コモンズ・デザイナー/社会実験者。1978年大阪生まれ。ライター、放送作家、リサーチャー等を経験後、2008年10月に大阪あそ歩プロデューサーに就任。大阪あそ歩は2012年9月に観光庁長官表彰を受賞。2013年1月に大阪あそ歩プロデューサーを辞任し、現在は観光、メディア、まちづくりの分野で活動中。「大阪七墓巡り復活プロジェクト」「まわしよみ新聞」「直観讀みブックマーカー」「当事者研究スゴロク」「歌垣風呂」「劇札」などを手掛ける。應典院寺町倶楽部執行部メンバー。著書に『まわしよみ新聞のすゝめ』。最近、演劇ユニット「茶坊主」だったことを思い出した。

■應典院寺町倶楽部会報・サリュ 第108号2017年3・4月号

http://www.outenin.com/modules/contents/index.php?content_id=1335


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