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大阪まち歩き大学。佐渡島留学編。草刈神社。

2022 年 4 月 3 日

大阪まち歩き大学。佐渡島留学編。草刈神社。

草刈神社は佐渡國一宮の度津神社の直ぐ近くにある。かつてはこの辺りに草刈村という村があり、その氏神であったらしい。江戸時代には「八王子牛頭天王」「祇園羽茂神社」と呼ばれていたと説明書きに書かれてあった。

この神社で有名なのが6月15日の羽茂まつりで奉納される「鬼舞つぶろさし」(県の無形民俗文化財)とか。

「つぶろ」とは夕顔(細長いウリ)の中をくり抜き、そこに種子を入れたもので、これをヒョットコ面をかぶった男性が股間にあてて振り回し、オカメ面をかぶった「ささらすり」(女性役)のおかげ(?)で種子をばら撒く…という実にわかりやすく子孫繁栄、五穀豊穣を祈願する性の祭礼です。ググったらいっぱい画像、動画が出てきますw

なんでも文禄時代(1592〜1595)に榊原藤七という人物が京都の祇園祭で習得して持ち帰ったそうで、しかし現在の京都の祇園祭には「つぶろさし」なんて影の形もない。ぜひとも先祖帰り、祖国凱旋で京都のまちなかで「つぶろさし」をやって欲しいなあ。

茅葺の能舞台もあって、これも素晴らしい。佐渡島は世阿弥が流された。その影響もあってか、あちらこちらの集落に、いまだに能舞台がある。陸続きの本州とは違って島はどうしても新しい文化、文明の伝播は遅い。なかなか入ってこない。能楽という「ニューメディア」がいまだに佐渡島では現役で世阿弥の息吹が感じられる。これもまた凄い。

草刈神社の拝殿の裏には夫婦和合を意味する連理の木もあった。榊は佐渡島では自生しないという。榊は神道の儀式には欠かせない。御神木として植えられたものが育ったということか?

この連理の木や「つぶろさし」の祭礼もあるので草刈神社は縁結びの神さまとして信仰をあつめているという。そんな神社であるが能舞台では「道成寺」をやるらしく、ちゃんと釣鐘の舞台装置がついているらしいw

夫婦和合の「連理の木」と元祖ストーカー殺人事件の「安珍と清姫」。なかなか皮肉というかカウンターが効いていてよろしい。


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